ヘリを製造したヒエンさん

ヘリを製造したヒエンさん - ảnh 1

今年3月末に、ベトナム南部ビンズオン(BinhDuong)省トアン・アン(ThuanAn)村アン・タン(AnThanh)地区に住むグェン・ブイ・ ヒエン(NguyenBuiHien)さんは自分で小型ヘリコプターを製造し、飛行させたことは世論の注目を浴びました。多くの組織は、この技術者の才能を目の当たりにして、彼の好奇心と創意工夫を高く評価しました。

このヘリはざっと見て、かなり不思議な型をしています。この飛行機は主翼、胴体、エンジン、プロペラなどから構成されていますが、注目すべき場所はパイロットの椅子です。それは、道端の茶店でよく見かける赤いプラスチックのあの椅子なのです。この椅子はプロペラモータの前に付いています。多くの見学者の前で、ヒエンさんは倉庫の中でヘルメットを被り、ヘリの中に入って座り、やがて飛行しました。

(現場の声)

数分後の稼動を終えてから、ヘリコプターは軽く揺れ、地面から飛び上がって、倉庫内を飛び回りました。目撃者らは2年間にわたって、この倉庫で、ヒエンさんがこうした飛行機を自分で製造したことを想像できませんでした。

ヘリを製造したヒエンさん - ảnh 2

さて、グェン・ブイ・ヒエンさんは今年で58歳ですが、戦争中に入隊して負傷しました。1975年に除隊し、ホーチミン市農林大学の機械工学に在学しました。大卒後、彼は自分で自動車の修理工場を開きました。ヒエンさんは若いころから航空模型に夢中でした。ある時、彼は「どうして自分は飛行機を製造しなかったか」とふっと考えこむようになりました。しかし、その夢を現実化するのはそう簡単なことではありません。この数年間、子供が成長して、安定した仕事を遂げた後、その夢が現実的になりました。

ヘリを製造したヒエンさん - ảnh 3

ヒエンさんは次のように語っています。

(テープ)

「飛行機の製造に着手した時は様々な困難がありました。飛行機付ける設備は市場では殆ど売られていません。ただ、カヌーのモーター2基106馬力しか買えませんでした。その他の設備は何もありません。そこで、クルマの設備を利用して、小型ヘリコプターに見合った回転数、体重などを改善させてきました。」

ヒエンさんはこのように語りました。

組み立てたり、分解したりを何度も繰り返した数々の失敗の後、ヒエンさんの小型ヘリコプターが完成しました。この飛行機は重さ250キロ、全長約3メートル、幅1,2メートル、二重翼、翼の長さ約4,5メートルとなっています。重要なことは、その飛行機は地面から飛び上がるということです。


ヘリを製造したヒエンさん - ảnh 4

去る3月30日に、ビンズオン省の第370空軍師団と軍事指揮部のエンジニア、技術幹部の代表団は、ヒエンさんの小型ヘリコプターを視察しました。代表団の一人であるグェン・バン・ズンさんは次のような考えを明らかにしました。

(テープ)

「ヒエンさんの好奇心、特に彼の発想を高く評価しました。困難な条件にあっても彼はその発想を現実にしました。彼は、彼自身だけでなく、ベトナム人の人々は何でも実現できるということを表したいのです。」

ズンさんはこのように語りました。

しかし、視察団は「これは『飛行試験設備』に過ぎない。実用性がない」と結論を出しました。ヒエンさんは次のように語りました。

(テープ)

「飛行機を製造して、国家からの認定を受けたいのです。しかし、その認定を受けるためには、設計や忍耐力、安全係数など色々な基準が必要となります。私は、我々ベトナム人が超軽量飛行機を製造できることを示したいのです。」

ヒエンさんはこのように語りました。

航空専門家によりますと、5年前に、南部タイニン(TayNinh)省に住む2人の農民がヘリコプターを製造しました。しかし彼らの飛行機は地面から飛び上がませんでした。ですから、ヒエンさんの成功は励ましになることでしょう。

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