各銀行が企業向けの融資を強化
多くの企業が生産経営の発展に際し、資金不足に陥った状態を受け、2012年から、ホーチミン市人民委員会は銀行と企業との結合プログラムを展開しています。この3年間、同プログラムにより、多くの企業は低金利融資を受け、困難を乗り越えた上で、安定した生産経営活動を行っています。現在、ベトナム国家銀行はこのプログラムを全国で展開しています。
鶏卵生産を専門的に行なうバ・フアン有限会社は2012年7月、銀行と企業との結合プログラムに参加して、7%の利率で70億ドンあまり、約3933万円を貸し付けを受け、鶏養殖場を拡大しました。また、ビンズオン省でハイテク適用の18ヘクタールで、70万羽の鶏養殖場を建設しました。その後も、同社はサコムバンク(Sacombank)やBIDV=投資開発銀行から数百億ドン、数億円の低金利融資を受け、ロンアン省での食品加工工場を建設しました。
同社のファム・タイン・フン副社長は次のように語りました。
(テープ)
「このプログラムは良いと思います。我々は銀行から融資を受け、養殖場や工場の建設を進め、生産経営活動の拡大ができました。これにより、収益が増えました。」
プログラムが開始されてからこの3年、ホーチミン市のおよそ6300社は総額145兆ドン、約8146億円の低金利融資を提供され、生産経営活動の安定化・発展に活用してきました。また、今年初めから、ベトナム国家銀行ホーチミン支店は6%~9%の利率で77兆ドン、約4325億円を各企業に貸し出しました。
また、貸し出し申請の受付は市の商工局、地区と県の人民委員会、工業団地、輸出品加工区管理委員会、企業協会、分野別協会に委託されました。さらに、企業に便宜を図るため、ホットラインが設置され、融資の申請に関する企業の問題が即時に解決されます。現在、銀行と企業との結合プログラムは市内24の地区・県で実施され、22の銀行が参加しています。また、融資提供の対象者は農民に拡大されました。
農業農村開発銀行アグリバンクのクチ支店のレ・バン・ズン副社長は次のように語りました。
(テープ)
「今後、当社は農業農村の開発に投資を継続する方針です。また、農民の他に、農場経営者やグリーンかつクリーンテクノロジー適用の協同生産組合にも融資を提供する予定です。」
一方、各銀行は企業に対し、長期的な投資を行なえるよう、有利な条件を作り出しています。ベトナム国家銀行ホーチミン支店のグエン・ホアン・ミン副社長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「良い経営計画を立てますが、担保となるべき財産が不十分な企業に対し、信用貸付を提供します。一方、中期・長期的な貸し出しの利率を安定化するため、貿易銀行に対し、中期・長期的な資金調達を促進することを求めました。」
これまで収めてきた結果をみて、実情に見合った政策は企業の積極的な支持を受け、効を奏することがわかりました。また、こうしたプログラムにより、企業は生産経営を発展させるため、融資を受ける一方、銀行は信用成長が図られ、地元の経済発展に貢献できるようになります。