2017年のマクロ経済、安定を維持

(VOVWORLD) - 今年、ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は6.7%に達する見通しです。

先ごろ、WB=世界銀行はベトナム経済社会状況に関する報告書を発表し、このように明らかにしました。この数字は去る7月、出された6.3%というGDP伸び率の速報値を上回っています。2017年のマクロ経済の安定化は向こう数年の持続可能な発展に弾みをつけるとしています。

経済専門家らによりますと、今年、各部門の努力、国内の需要の増加、サービス業、加工産業、製造業の活動が順調に行われてきたことにより、ベトナム経済は再生の兆しを見せました。国会で発表された政府報告によりますと、第1四半期と第2四半期のGDPの伸び率は低かったものの、第3四半期は激増しました。しかし、GDPとGNI=国民総所得との格差が日増しに拡大しています。具体的には2010年、ベトナムのGNIの伸び率は6.42%、GDPは6.88%でした。2016年にGNIは5.18%にとどまり、GDPは6.21%に達しました。一方で、様々な未解決問題が経済の持続的な発展に大きな影響を与えています。経済専門家であるリュ・ビック・ホさんは次のように語りました。

(テープ)

「困難が山積しています。公共投資の実施が遅れています。不良債務の処理を積極的に進めてきましたが、期待通りの成果を収められませんでした。一方、公的債務のGDP比の上限を設定するとともに、債務の返済能力を検討しなければなりません。」

こうした状況を前に、能動的な為替相場政策やベトナム製品の競争力の向上、ロジスティックスのコストダウン、株式化の促進や株式化された企業からの国家資本のダイベストメントなど、様々な解決策が取り上げられました。特に国家機構の改革が差し迫った課題として強調されました。フールブライト大学のフイン・テ・ズ博士は次のような意見を述べています。

(テープ)

「長期的には持続可能な成長に原動力をつける必要があります。第1、投機や不当利得を抑制すること。第2、国内の民間企業の発展に健全な環境をつくることです。国営企業、外資企業、民間企業に財源へのアプローチに平等なチャンスを与えることにより、ベトナムの成長の強化が図られるでしょう。」

先月10日、国会が可決した2018年の経済社会発展計画に関する決議には総合的な目標としてマクロ経済の安定化、インフレ抑制、3つの戦略的措置の実施、成長モデルの刷新と経済再構築との結合、労働効率と競争力の向上などがあげられました。また、具体的な目標はGDPの伸び率を6・5%ないし6・7%、輸出額を7%ないし8%増、消費者物価指数の平均増加率をおよそ4%にするということです。

その中で、GDPの伸び率を6・5%ないし6・7%にするという目標を達成するためには、政府、各省庁、部門は改革、刷新、投資経営環境の改善を促進するとともに、経済再構築、成長モデルの刷新を精力的に実施しなければなりません。

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