マングローブの栽培と魚介類の養殖を組み合わせた生産様式


南部チャービン省に住む数千世帯が淡水と海水が混ざり合う汽水域にマングローブの植林と魚介類の養殖を組み合わせた生産様式は、生活改善に寄与するだけでなく、沿海マングローブ林の再生にも役立っています。

 マングローブの栽培と魚介類の養殖を組み合わせた生産様式 - ảnh 1
ファンさん

この10年間、ファン・バン・ファンさんの家庭は、マングローブの栽培面積が半分占める4・5ヘクタールの池にエビやカニなどの養殖を成功させており、年平均1億2千万ドン~1億5千万ドン(約68万円~85万円程)の収益をとっています。こうした収入は高くないけれども、資金は少なくて、養殖方法も簡単です。先頃、ファンさんは、魚介類の養殖面積を拡大させ、3ヘクタールのマングローブ林を追加植林しました。ファンさんの話です。

(テープ)

「汽水域にマングローブとエビ、カニ、魚の養殖を結合させる事は、収益は高くないですが、リスクが低く、持続性がありもります。以前、従来の養殖方法では

水産物の水揚げ量は少なかったです。」

一方、ズエンハイ県ロンビン村に住むファン・バン・カインさんは「エビの高密度養殖をしたため、3年連続赤字状態であった」と明らかにしました。カインさんの話によりますと、以前、この地方に移住した時、樹木を伐採して、エビの養殖池を掘りました。当初、エビの収穫量はよかったですが、その後、年々減っていきました。そこで、カインさんはマングローブの植林とエビやカニの養殖池の中にマングローブを植えることにしました。エビの餌は主に池の底の生物です。カインさんの話です。

(テープ)

「以前、マングローブを伐採したため、森林は全くありませんでした。そこで、3年にわたって、エビの養殖をしていましたが、儲けから無かった。マングローブの植林を再開してから、年間一億ドンの儲かっているよ」

専門機関の評価によりますと、マングローブの森の下に自然に出来た池に魚介類の養殖を組み合わせた粗放的養殖(そほうてきようしょく)は高密度養殖より多くの利点があります。粗放的養殖(そほうてきようしょく)は外の餌と自然に出来る餌に頼っています。それに、環境保全と森

林保護にも役立っています。

ズエンハイ県農業農村開発室のチャン・チュオン・ザン室長は次のように語っています。

(テープ)

「この生産方式は、投資額は少なく、リスクも低いですから、沿海地域に適しています。粗放的養殖を行なっている約8割の漁民は儲けているんですよ」

2010年から2014年まで、チャービン省沿海地域の漁民は、およそ3200ヘクタールのマングローブ林を新たに栽培しました。同時に、マングローブ林生態系の多様化と魚介類の養殖を結合して行なっています。チャービン省森林検査支局・森林保護管理室のチャン・バン・チ室長は次のように語っています。

(テープ)

「植林とエビ養殖を結びつけて行なうことは、エビの高密度養殖とくらべ、持続的かつ高い効果を遂げます。そこで、現地住民は、マングローブの新規植林に専念しています。これは、環境保全を確保する一方、経済的効果をもたらすからです」

結合型養殖はマングローブの植林とエビの養殖を同時にできる持続的な養殖方法であり、生活改善に繋がると同時に、気候変動対応に寄与することでしょう。



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