中部最大の塩田、サーフイン村

                    中部最大の塩田、サーフイン村         - ảnh 1

        

サーフイン村はベトナム中部のクアンガイ省にあります。この村には、昔から広く知られる美しい浜辺があって、中部で最大の塩田となっています。

サーフインという地名は、もともとはサーホアン、黄色い砂という意味でした。周辺の砂の色が黄色く、とてもきれいだったそうです。それがサーフインと呼ばれるようになった理由は、サーホアンのホアンが、19世紀のグエン朝の皇帝、グエン・ホアンとかぶることから、音が似ているフインになったということです。

サーフイン村で塩の生産が始まったのはグエン朝時代で、それが今に続いています。現在は、およそ550世帯が塩生産に携わっています。116ヘクタールあまりの塩田で、年に8千トンから9千トンの塩を出荷しています。毎年3月から9月までは生産シーズンなので、この時期にサーフイン村の塩田を訪れると、塩づくりの様子を目にすることができます。

中部最大の塩田、サーフイン村         - ảnh 2

塩生産は、日中の厳しい日差しの下で行われるかなり大変な仕事ですが、主に女性が働いています。生産過程はまだまだ手作業によるところが多いのだそうです。塩生産に関わるサーフイン村の女性(ファム・ティ・バンさん)の話です。

(テープ)                

「海水を汲み上げて、容器に入れ、塩田の地面にある砂にかけます。太陽熱と風で水分を蒸発させて、砂に塩分を付着させるのです。」

また、長年にわたって、塩生産を行っている別の女性によりますと、今までは塩の消費と市場が不安定だったため、多くの人が職を変えざるを得なかったそうです。男性は、造船業や建設業、女性は網作りや観光客向けの売店の経営などをしてきました。その女性(グエン・ティ・ベさん)の話です。

(テープ)                       

「昔の人は、塩作り以外の仕事ができなかったので、1月から7月まで、塩だけを生産していました。塩の値段が安かったので、収入はとても低かったです。年収は平均で2千万ドン程度でした。今は、塩生産の時期が終わると、魚や牡蠣、エビ、カニなどの養殖をしていますし、観光業でも仕事をしています。お陰で、生活は前よりかなり改善されてきました。」

この数年間、国の補助を受けて、サーフイン村の塩生産業者は新しい生産方法に投資を行ってきました。遠浅の海浜の塩田周囲をおよそ7キロメートルの堤防で囲んで、塩田面積の3分の1がコンクリート化されました。これで、塩粒は白く、固く溶けにくい状態になりました。サーフイン村の塩は、水産物加工と日常生活に使用されていて、ベトナム中部で広く消費されています。現在、サーフイン村は、国内で3位の塩の生産地となっています。

また、サーフインビーチは手付かずの自然のままのところがあって、観光客を引き付けています。観光に訪れた人たちは、塩田の見学やサーフイン村の人々の生活を体験することもできます。


ご感想

他の情報