太鼓作りのビンアン村

(VOVWORLD) -これまでに、同村の太鼓は、国内市場の需要に応えるだけでなく、アメリカや、フランス、イギリス、オーストラリア、中国、韓国、カンボジアなどにも輸出されるようになっています。

ベトナム南部ロンアン省タンチュ県ビンラン村にある太鼓作りのビンアン村は、約200年の歴史を誇っています。これまでに、同村の太鼓は、国内市場の需要に応えるだけでなく、アメリカや、フランス、イギリス、オーストラリア、中国、韓国、カンボジアなどにも輸出されるようになっています。

太鼓作りのビンアン村  - ảnh 1

ビンアン村の太鼓は、見た目の美しさと丈夫で多種多様な形のみならず、他の太鼓製造村とは異なるその響きとメロディアスさでも広く知られています。現在、ビンアン村では、十数世帯しか太鼓作りに従事していません。太鼓職人によりますと、太鼓を仕上げるためには、太鼓の胴になる木材を切りだす工程から始まり、皮のなめし、皮の仮掛け、天日干し、本張り、胴のニス塗りまでの20余りの工程を要しますが、全ての工程は手作業で行われるそうです。

太鼓職人であるグエン・バン・アンさんは次のように明らかにしました。

(テープ)

「最初の工程は、太鼓の胴作りです。一般的には木材を適切なサイズの板状に鋸で切ります。それらの板状の木材を曲げて、カンナで平らに削ります。板状の木材を組み合わせ桶型にした後に、表面を磨きます。次に、皮をキレイに洗い、毛根を抜き、皮をなめしてから、天日で干します。続いて、仮掛け用太鼓に革を掛け、紐で引っ張って型どりします。それぞれの太鼓の使用用途に合わせた音に張ります。最後に、太鼓の胴にニス塗り、着色をし、完成です。」

太鼓作りのビンアン村  - ảnh 2太鼓職人であるグエン・バン・アン
(Bùi Giang/TTXVN撮影)

太鼓職人によりますと、太鼓作り工程の中で、胴部の両端に皮を当てる工程は一番難しいです。また、太鼓用の皮は、10歳以上の水牛の生皮を使用します。太鼓がドンドンと大きく響く音を出すコツは、皮のなめし工程を慎重に行うことが大切です。太鼓作りの秘訣の一つは、胴部は接着剤を使わずに滑らかに削った板状の木材を組み合わせることです。

太鼓職人であるグエン・バン・アンさんは次のように明らかにしました。

(テープ)

「現在、太鼓の打ち手の要求に応えると同時に、市場に見合った太鼓を製作するには、職人のより熟練した技術が必要です。私の工場で生産された太鼓は、目を引く美しいデザインのものを多種多様に取り揃えていますので、国内外のニーズにも対応できますよ」

毎年、中秋節と年末年始になると、太鼓作りのビンアン村では、太鼓の販売活動がもっとも賑やかになります。ビンラン村祖国戦線委員会のブイ・ティ・フォン委員長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「2023年12月に、『ナムメン』と名付けられた太鼓づくり工場の獅子舞用の太鼓はOCOP一村一品製品として認定されました。これは、ビンラン村にとって栄誉なことです」

およそ200年の歴史を及ぶビンアン村の太鼓作りは、今なおも維持、継承されています。

        

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