(VOVWORLD) - ベトナム東北部のクアンニン省ハロン市で、毎週火曜日の朝、特別な活動が行われています。グエン・ティ・リエンさん(55歳)と仲間たちが、クアンニン省総合病院の患者さんたちのために粥を作り、無料で配っているのです。
粥づくりをしているリエンさん |
この活動は2017年に始まりました。きっかけは、リエンさんが親族の看病で病院に通っていた時のことです。朝食の粥を買うこともままならない患者さんの姿を目にし、また病院で粥を配るボランティアの活動に触れたことから、友人たちと「善心粥グループ」を立ち上げました。
当初10人だったメンバーは現在30人にのぼっています。その多くは60歳以上の女性たちです。7年間で約400回、8万食以上の粥を患者さんに届けてきました。
チャリティハウスの建設も支援 |
グループの活動は粥作りだけにとどまりません。がん患者への支援物資の提供、福祉施設の子どもたちへの支援、貧困地域への援助、コロナ禍での病院支援など、活動は多岐にわたります。これまでの支援総額は約4億ベトナムドン(日本円で235万円)に上っています。
「困っている人を助けたい」という思いから始まった小さな活動は、今では地域に欠かせない存在となっています。リエンさんたちの思いやりの輪は、着実に広がり続けています。