アフガニスタンでは、4月5日に大統領選挙が行われます。有権者らは新政権が現在の不安定状況、経済停滞、汚職状況、治安悪化などの問題を解決できると期待していますが、選挙前の現状は深刻な懸念をもたらしています。

タリバンの戦闘員(写真:AP)
アナリストらは選挙妨害を目指すテロ攻撃や、候補者に対する支持率という2つの問題を指摘しています。
選挙妨害を目指すテロ攻撃
アフガニスタンの反政府勢力タリバンは大統領選の妨害を宣言しており、4月5日の投票日を前に、選挙関係者を狙ったテロ攻撃を激化させています。アフガニスタンの首都カブールで29日、選挙管理委員会の本部庁舎が襲撃されました。
内務省報道官によりますと、数人の襲撃犯が近くのビルから庁舎に向けて発砲し、警官隊がビルを包囲しました。また、カブール西部にある独立選挙委員会の地区事務所で25日、武装勢力の男2人が相次いで自爆し、ほかのメンバーと治安部隊との間で銃撃戦となりました。
警察によりますと住民2人が負傷しました。タリバンが「選管事務所を狙った」との犯行声明を出しました。特に、タリバンは25日、時事通信の電話取材に応じ、今後も外国人を標的に攻撃を継続すると警告しました。
候補者に対する支持率
世論調査によりますと、これまで、候補者の支持率の間には差があまりありません。これにより、当選者の確定は難しくなる恐れが浮上しています。選挙管理委員会は20日、大統領選へ向け、資格審査を通過した候補者11人を発表しました。
実力者がひしめく大混戦で、選挙の結果次第では、国際支援を受けてカルザイ政権下で12年間積み重ねた国造りの土台を揺るがす可能性もあります。こうした中、元国王の孫ナイーム候補が26日、出馬を辞退し、有力候補のラスール前外相を支持すると表明しました。
カルザイ大統領が自らの影響力を保持するため、後継者にしたい前外相の当選へ水面下で工作を行っているとの見方も出ています。カルザイ氏の兄も6日に立候補を取り下げ、ラスール氏支持に回ると表明しています。ナイーム氏の辞退で、大統領選の候補者は8人となりました。
国際世論は「今回の選挙が成功し、これにより新政権が発足し、アフガニスタン国民とともに困難を乗り越え、より明るい将来に向かうよう」との希望を示しています。