(VOVWORLD) - 70年前の1954年、ディエンビエンフー作戦の勝利に伴い、インドシナにおける戦争の休戦と平和回復に関するジュネーブ会議で締結されたジュネーブ協定は国際的な場におけるベトナム外交部門の地位を確立し、ベトナムが現在世界の平和と発展の強化で不可欠な存在となっていることを立証しました。
ジュネーブ会議以来、70年が経ちましたが、ジュネーブ協定の貴重な教訓の価値は今に生きており、その中に外交部門の地位と力の密接な連携に関する教訓があります。
1945年12月26日、ホーチミン主席は外交部門の地位と役割について談話を発表し、「実力に依存すべきである。実力が強ければ、外交は成功を収める。実力はゴングであり、外交はその音である。ゴングが大きければ大きいほど、音も大きくなる」と強調しました。ホーチミン主席の教えはジュネーブ会議をはじめ、ベトナム民族解放歴史において、外交戦線で徹底的に発揮されてきました。ジュネーブ協定はベトナムの外交史における重要な節目となり、民族に大きくて、正当な権利をもたらすとしています。
単なる外交活動ではない
ベトナム歴史科学協会副会長のブ・ミン・ザン教授によりますと、ジュネーブ協定は単なる外交活動ではなく、8月革命やディエンビエンフー作戦の勝利に導いた9年間にわたるフランス植民地主義者との戦いに端を発した民族独立のための粘り強い闘争の結晶です。ザン教授は次のように語りました。
(テープ)
「ジュネーブ協定は偉大な闘争の成功を立証するものです。ジュネーブ協定の前に独立と領土保全を確認する協定がありませんでした。言い換えると世界に広く響き渡るディエンビエンフー作戦の勝利のお陰でジュネーブ協定に民族独立と自己決定権が明確に記載されたものです。ベトナム国家ははじめて大国の参加による国際条約で承認されました。これは国際的な場におけるベトナムの地位を反映しました」
ディエンビエンフー作戦の勝利は世界規模で大きな話題となって、ジュネーブ会議に大きな影響を与えました。ベトナムは初めて大国の参加による多国間交渉に臨み、勝者の姿勢で当事者にベトナムの基本的な権利の認定を求めました。外交学院のヴ・ズオン・フアン元院長は次のように語りました。
(テープ)
「ディエンビエンフー戦勝はフランスに対する鉄の拳であり、フランスの戦略全体とフランス内政を揺るがしました。ディエンビエンフー戦勝がない限り、ジュネーブ会議での望ましい成果が得られませんでした。この戦勝を受け、フランス人の反戦運動が盛り上がっていきました。これは私たちにとって交渉に参加した際、メリットとなりました」
外交闘争における地位とパワーに関する貴重な歴史的経験
ジュネーブ協定の締結から 70年が経ちましたが、強い敵国に抵抗するため、外交と革命事業の実力を結び合わせることに関する教訓の価値は今に生きています。サイゴン大学のグエン・ドック・ホア准教授は次のように語りました。
(テープ)
「現在も、ジュネーブ協定の意義や影響力は大きいです。世界はディエンビエンフー戦勝を勝ち取った民族を知っていますが、強靭で繁栄したベトナム国家にも注目する必要があります。これにより、ディエンビエンフー戦勝に関する記憶はベトナム国民、ひいては外国の友人の心に永遠に刻まれるでしょう」
晩年、グエン・フーチョン党書記長は外交部門の任務について触れ、「強い実力があって、はじめて、外交部門の地位が確立されるのである。また、国家の実力は物質的なパワーだけでなく、全民族の総合的な力が結晶となるべきである」と強調しました。また、正義に適う民族解放闘争による威信やドイモイ=刷新事業の大きな成果、およびホーチミン主席の柔軟な外交路線により、国際社会におけるベトナム外交部門の着実な地位が確立されています。
現在、ベトナム外交部門は「竹のような外交」を基礎に、70年前のジュネーブ協定の交渉から引き出された教訓を発揮し、包括的かつ同期的な刷新事業と広範な国際統合を進め、強靭なベトナムの構築を目指しています。