既にお伝えしましたように10月2５日から11月2日にかけて、ボ・ティ・アイン・スアン国家副主席は、ブルガリアとギリシャを歴訪したほか、ポルトガルでのグローバル女性サミットに参加しました。今回のスアン国家副主席による欧州歴訪は、多国間と二国間にとって重要な意義を持っていると期待されています。

伝統的友好関係を重視する

スアン国家副主席とブルガリアの指導者との話し合いの様子（TTXVN撮影)

スアン国家副主席が就任直後にブルガリアを最初の訪問先と選んだことは、副主席の本人とベトナムの国家、政府が過去70年間に渡る両国間の伝統的な友好関係を重視していることを示しました。訪問期間中、スアン国家副主席と、ルメン・ラデフ大統領、及び、イリアナ・イオトワ 副大統領は、ハイレベル合意書の実施状況や、新型コロナウイルス感染症予防対策作業での協力などを点検するとともに、両国間の協力関係の強化措置について意見交換をしました。

他方、ギリシャを訪問した際、スアン国家副主席は、ギリシャがベトナムの新型コロナワクチン25万回分を供与してきたことに感謝しました。このことは、両国と両国民の良好な感情を表したとしました。

他分野での投資協力を強化する

欧州3カ国を訪問中に、スアン国家副主席は、各国の代表と共に、経済、貿易、投資、マリン経済発展などの分野における協力の強化措置で合意しました。ベトナムは、ブルガリア、ポルトガルに対し、ベトナムと欧州連合との投資保護協定の早期批准や、二国間投資貿易の協力強化に便宜を図るよう要請しました。

スアン女史とギリシャの指導者

また、スアン国家副主席は、ギリシャに対し、ベトナム産のコーヒー、熱帯果物のギリシャ市場での消費活動に有利な条件を作り出すよう提案しました。逆に、ベトナムは、ギリシャからの乳製品やフルーツなどを受け入れる用意があるとしました。造船、海上輸送分野での協力強化措置について、スアン国家副主席は、ギリシャに対し二重課税防止協定と海上輸送協定の早期締結を求めると同時に、ベトナムが持続可能な漁業開発のために、ギリシャからの技術的支援を受けたいと明らかにしました。

その一方で、ベトナムは、ポルトガルの企業に対し、マリン経済、再生可能なエネルギー、観光など分野における経営投資を呼びかけました。

多国間フォーラムに貢献する

スアン国家副主席による欧州歴訪の目玉は、ポルトガルでのグローバル女性サミットに参加することです。このサミットは、ジェンダー平等に関する大きな威信のあるフォーラムであり、各国の女性政治家や著名な実業家、専門家を集め、ジェンダー平等や、女性のエンパワーメント、社会経済発展プロセスへの女性指導者の役割と女性の貢献を奨励することが狙いです。

サミットで発言に立ったスアン国家副主席は、ビジネスリーダーシップにおけるジェンダーの多様性を確保するための優れたイニシアチブ、社会活動や疫病対策、環境保全に積極的に貢献してきた中小企業の女性経営者、優秀な女性実業家ネットワークの発揮を顕彰するための基金、または、賞の成立を提案しました。

スアン国家副主席によるブルガリア、ギリシャ、ポルトガルの歴訪は、ベトナムの欧州3カ国との伝統的な友好協力関係を重視しており、多国間フォーラムへのベトナムの貢献を示しました。