(VOVWORLD) - ベトナム政府は、貧困層や準貧困層の仮設住宅・老朽化住宅の解消を重要政策課題として掲げ、2025年までの全国的な解決を目指しています。現在、多くの新築住宅が完成し、さらなる建設が進められており、貧困撲滅と持続可能な発展に向けた国を挙げての取り組みが進んでいます。
現在、約31万5000世帯が住宅支援を必要としており、その多くが遠隔地や困難地域、国境地帯、島嶼部、少数民族居住地域に集中しています。
支援で実現した新居での暮らし
新居を楽しんでいるホー・ティ・ハインさん |
中部クアンナム省の少数民族カゾン族の女性、ホー・ティ・ハインさんは年末、新居の引き渡しを受けました。4人の子供を一人で育てる彼女は次のように語りました。
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「党と政府の支援のおかげで、新しい家を持つことができ、本当に感謝しています。新居ができて心から嬉しく、安心して仕事に打ち込めるようになりました。今年の旧正月テトは新しい家で過ごせるので、子供たちともども喜んでいます。以前は台風が来るたびにトタン屋根が飛ばされる心配がありましたが、今は雨風をしっかり防げる家に住めて、本当に幸せです」
同じ地域では、ハインさんを含む33世帯のカゾン族が同様の支援を受けています。
ライチャウ省の貧困世帯に向けた新居の建設 |
一方、北部ライチャウ省では、ザン・ア・チンさんの家族が支援を受けました。2019年に建てた20平方メートルの竹造りの家は老朽化が進み、雨漏りや隙間風に悩まされていましたが、支援により70平方メートル以上の堅固な家を建てることができました。チンさんの話です。
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「政府からの支援と自分の貯金を合わせて家を建てることができました。近所の皆さんも建設を手伝ってくださり、おかげで丈夫な家を建てることができました」
重要な政治的任務
先ごろの第10回党中央委員会総会では、2025年までに全国で仮設住宅・老朽化住宅の撲滅を目指す方針が示され、首相を長とする中央指導委員会も設立されました。
チャリティハウスの贈呈式 |
各地方でも取り組みが進んでおり、北西部ディエンビエン省では5000戸、中部ゲアン省では5600戸以上、北部カオバン省では3600戸以上の支援を実施しました。バクカン省では来年、3173戸の住宅問題解決に向けて1520億ドン以上(日本円で9億円)の予算を投じる計画です。バクカン省労働傷病軍人社会事業局のド・ティ・ヒエン局長は次のように語りました。
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「現在、3000戸以上の住宅支援として、新築には1戸あたり6000万ドン、修繕には1戸あたり3000万ドンの予算を確保しています。これに加えて、貧困者支援基金と自然災害対策費から約1000億ドンを住宅修復に充てる予定です。このため、必要な資金は現時点で十分に確保できていると考えています」
北部山岳地帯のライチャウ省では約3000世帯が支援を必要としており、そのうち2200戸以上が新築を要します。同省祖国戦線委員会のホアン・キエウ・アイン副委員長は次のように語りました。
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「住宅問題の解決に向けて、祖国戦線は関係機関や地域と協力しながら、地域社会全体での取り組みを呼びかけています。資金提供、労働力の提供、建材の提供など、できる形での支援を募っています。2025年までに地域の住宅問題を必ず解決するという、私たちの決意は揺るぎません」
この住宅支援は単なる建物の改善にとどまらず、生活の質の向上や社会保障の確保、そして持続可能な発展につながる重要な取り組みとなっています。