(VOVWORLD) - 気候変動対応に関する全ての法律・政策は、人間がきれいで安全な環境で物心両面での豊かな生活を送ることを目指しています。
COP26で発表しているチン首相 |
イギリスで開催されたCOP26=第26回気候変動枠組条約締約国会議で、ベトナムのファム・ミン・チン首相は、ベトナムは気候変動への対応と経済発展を両立させるために取り組んでおり、その中で、気候変動の影響を受けている人々の生活改善を優先課題と見なしていると強調しました。これは、気候変動に対応しながら、人権を保護するというベトナムの方針です。
気候変動は、地球温暖化が進行するにつれて、生命への権利、十分な食糧を得る権利、健康への権利、居住の権利、安全な水と衛生に対する権利など、人権の十分な享受に対して様々な負の影響を及ぼしています。そのため、気候変動に対応して人権擁護を促進させることはグローバルな課題となっています。
2005年に京都議定書が発効してから、ベトナムは気候変動対応に関する多くの法律・政策を発布・施行しています。これらの法律・政策は気候変動に関する内容はもちろん、人権擁護に関する内容も盛り込んでいます。例えば、2014年の環境保護法では、環境問題に関する情報への国民のアプローチ権を明確に規定しています。これは人間の基本的権利の一つであり、環境保護に国民の役割を果たすための効果的な対策の一つでもあります。
また、ベトナムは、環境保護を経済社会の持続可能な発展に必要な基盤と見なしており、その中で、気候変動対応は環境保護と密接につながるものとされています。そのため、経済社会発展に関するすべての戦略やプログラム、プロジェクトの中には、気候変動対応を含む環境保護に係る内容が盛り込まれています。ベトナムの法律は、全てのプロジェクトが展開される前に、環境への影響を評価しなければならないと規定しています。
要するに、気候変動対応に関する全ての法律・政策は、人間がきれいで安全な環境で物心両面での豊かな生活を送ることを目指しています。
国内の法律・政策及び気候変動対応シナリオを完備する傍ら、ベトナムは気候変動の影響を受ける人の基本的権利の保護を目指す国際的な枠組みに積極的に参加しています。2014年以来、国連人権理事会の会員としてベトナムは女性や子ども、お年寄りなど、気候変動の負の影響を受けやすい、脆弱な立場におかれた人の基本的権利の保護に関する同理事会の多くの決議の作成・提出に関わっています。また、ベトナムの指導者らは環境問題に関する多くの国際会議や各国の指導者との接触で、気候変動を含む環境保護に対する決意を示しています。今回のCOP26で、ファム・ミン・チン首相は強い公約を出したことを通じて、この決意を再確認しました。