北アフリカに位置する共和制国家リビアは、2011年にカダフィ大佐打倒を旗印にしたリビア国民評議会とカダフィ政権側の間でリビア内戦が勃発しました。同年10月にカダフィ大佐がで射殺され、42年間続いたカダフィ政権が崩壊しました。
ゼイダン首相(写真:Gafin.vn)
これは内戦が終結し、リビアに安定を取り戻すと期待されましたが、実際、このおよそ3年間、同国で、紛争や政治不安が深刻化しています。特に、最近の動きは国際世論に深い懸念をもたらしています。
具体的には、これは朝鮮民主主義人民共和国の国旗を掲げたタンカーを巡る問題です。リビアでは、朝鮮の国旗を掲げたタンカーが東部シドラの港に8日以降停泊し、この地域を支配する反政府勢力との取り引きで原油を積み込もうとしたことから、違法な輸出は認めないとする政府軍の艦船が取り囲み、にらみ合いを続けてきました。
ハビビ・アミン文化大臣は「もし石油タンカーが警告に従わない場合は、停止、拿捕、攻撃もありうる」と述べました。これに対し、反政府勢力は「タンカーへの攻撃は「宣戦布告」だとして、政府側の対応を批判しました。
しかし、地元メディアなどは、「タンカーは原油の積み込みを終えて港を離れ、11日、包囲網を突破して公海に出た」と報じました。
これを受けて、暫定政府のゼイダン首相が国内の治安や石油部門を掌握できていないとして批判が一気に高まり、11日議会に出された不信任案が賛成多数で可決されゼイダン首相は解任されました。新首相を選任するまで、サニ国防相が職務を代行します。
リビアでは、3年前にカダフィ政権を崩壊に追い込んだ民兵組織が各地で勢力を拡大して油田地帯を制圧するなど混乱が続いています。西部トリポリの中央政府と東部の反政府勢力の対立も悪化しています。
東部を拠点とする反政府勢力は原油輸出の主要3港を掌握しているとみられ、8日に独自の原油輸出を開始すると宣言しました。
ゼイダン首相の解任を受け今後2週間以内に新しい首相が議会で選ばれることになりますが、独裁政権の崩壊後続いている混乱の収拾は容易ではないことが改めて浮き彫りになっています。