持続可能な農業開発 ベトナムの責任感ある方策

(VOVWORLD) - 19日から22日にかけて、スリランカでFAO=国連食糧農業機関の第37回アジア太平洋地域総会が行われ、ベトナムの代表が出席しています。

席上、ベトナムは持続可能な農業の開発と農業分野でのグリーン成長の促進という目標を再確認しました。

グリーン成長と生態系農業の開発を目指す

ベトナムは農業分野でのグリーン成長と生態系農業の開発に力を入れています。二酸化炭素排出量の削減はスローガンだけでなく、開発計画に盛り込まれた目標となっています。これは国際社会に合致する前向きな傾向であるとしています。農業農村開発省のレ・ミン・ホアン大臣は次のように語りました。

(テープ)

「グリーン・アグリカルチャーは不可逆的な傾向であり、主体的に対応しなければなりません。北部ハイズオン省で稲作とサンドワーム、クロベンケイガニの養殖を組み合わせた複合モデル、南部カマウ省やバクリエウ省では稲作とエビの養殖、または稲作と魚の養殖を組み合わせたモデルが順調に開発され、生態系農業の開発を目指しています。今後、こうしたモデルを繰り広げる必要があり、循環農業、グリーンアグリカルチャー、生態系農業の開発を促進することが狙いです」

グリーン成長の促進に向けて、今年、ベトナムは「2030年までのメコンデルタにおけるグリーン成長に伴う高品質の米生産に特化した耕作地100万ヘクタールの持続可能な開拓計画」の第1フェーズの実施を開始しました。これは気候変動対応と温室効果ガス低排出の農業開発における国際社会に対するベトナムの責任感を示すものです。

これに先立つ昨年3月、ベトナム政府は「2030年までのベトナムにおける、透明性かつ責任ある持続可能な食料システムの転換のための国家行動計画」を公布し、2021年の国連食料システムサミットで示された公約を実現し、ベトナムを透明性があり、責任を持って、持続可能な形で食料を生産・供給する国へと成長し、世界の食料安全保障の確保に貢献するとしています。

農業開発を効率化

持続可能な農業を開発するため、デジタルトランスフォーメーションは農業経済の発展に新たな推進力をつけるソリューションとみなされています。生産管理やトレーサビリティへのデジタル技術の適用は製品の生産や消費における透明性・正確性を向上させ、持続可能な農業開発に寄与するとしています。今年、農業部門は特化した栽培地の再編をトレーサビリティ、地理的表示保護制度、栽培地域のコード付けと連携させ、促進し、市場のニーズに応える生産方向を定め、国内の需要と輸出に対応できるような供給源を確保すると同時に、貿易促進や技術的障害や貿易障壁の撤廃を目指す交渉を進め、輸出市場の開拓に取り組む姿勢を固めました。農業農村開発省のフン・ドック・ティエン次官は次のように明らかにしました。

(テープ)

「農業部門は関連の法律や戦略、計画、中でも2021年~2030年期の持続可能な農業農村開発戦略、2021年~2025年期の農業再構築計画、2021年~2025年期の新農村建設国家目標プログラムを精力的に実施します。また、農業生産から農業経済開発へと思考を転換し、多分野の開発を促進し、農産物サプライチェーンから産業チェーンの開発へとシフトする方針です」

今年、農業の安定的かつ持続可能な開発はベトナム経済成長の推進力の一つとなっています。また、ベトナムの持続可能な農業開発は世界の食糧安全保障にも貢献するものでしょう。

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