AIを安全で持続可能な成長の原動力に

(VOVWORLD) -ベトナムの党と国家は、サイバー空間の安全確保を、持続可能な発展のための欠かせない条件として重視しています。2月10日の「セーファーインターネットデー」をきっかけに、社会の意識を高めるだけでなく、人間を中心に据え、透明性と公平性を守りながらAI人工知能を活用していくというベトナムの一貫した姿勢を強調しています。
いまやAIはそれぞれの国の競争力を左右する鍵となっています。ベトナムでは、AI技術が経済や生活のあらゆる場面で重要な役割を果たしていますが、それらは常に法律の枠組みや倫理的なルールとともにあるべきだと考えられています。

AI活用で経済をリードするベトナム

ベトナムでは、党と国家はデジタルトランスフォーメーション(DX)やイノベーションに関する政策の中で、AIを成長の中心に位置づけてきました。これにより、生産性の向上や管理の効率化が進み、新しい成長の力が生み出されています。

グーグルなどがまとめた最新の報告書によりますと、ベトナムのデジタル経済の規模は、2025年には前年より17%増えておよそ390億ドル(約5兆8000億円)に達する見通しです。これは東南アジア地域で最も速い成長スピードです。
特に、電子商取引は、規模・成長率ともに域内2位となっています。ベトナムはAIの受け入れや信頼度においてASEANをリードしており、モバイルインターネットの速度は世界トップ20入り、サイバーセキュリティ指数も世界16位となるなど、デジタル強国としての存在感を高めています。
グーグル・ベトナムのマーク・ウー社長は次のように述べています。
(テープ)
「過去10年、この地域のデジタル経済を調査してきましたが、ベトナムの成長には目を見張るものがあります。2030年までに、その規模はベトナムの今のGDPの半分近くにあたる2000億ドルに達する可能性があります。電子商取引の急拡大に加え、国民のおよそ3分の1が電子マネーを利用しており、AIの活用ぶりは非常に印象的です」
AIは企業だけでなく、ベトナムの行政管理にも取り入れられています。税務、税関、交通、医療、教育などの分野でAIを活用することで、透明性が高まり、より正確な予測に基づいた政策立案が可能になっています。
しかし、AIを新たな成長の原動力とするため、ベトナムは体制の整備を進めています。そのなかでも、初めてとなる「AI法」の制定は、大きな転換点となっています。
科学技術省のデジタル技術・デジタルトランスフォーメーション研究所のチャン・ヴァン・ソン副所長は、次のように語っています。
(テープ)
 「AI法の制定は、新しい課題に対応するためのルール作りというだけでなく、AIを経済成長の核にするという党の強い意志の表れです。単なる管理ツールではなく、技術を使いこなし、人々を守り、安全で人間味のあるデジタルの未来を作るための戦略的な約束なのです」
安全で責任あるAIの開発
ベトナムにとっての課題は、単に「いかに速くAIを発展させるか」ではなく、「いかに安全で責任ある形で発展させるか」にあります。
科学技術省のデジタル経済・社会局のチャン・ミン・トゥアン局長は、安全性が成長の土台であると強調しました。
(テープ)
 「情報セキュリティは欠かせません。国民が安心してネットを使い、迷惑電話や詐欺に悩まされない環境を整える必要があります。国のデジタルプラットフォームは、設計の段階から法律の安全基準を満たしていることが絶対の条件です」
ベトナムでは、AIの活用を進めることと、安全な成長の力にしていくことは、切り離すことができません。安全性や人権を第一に考えることで、AIはその価値を十分に発揮し、経済の成長や社会の進歩、そして持続可能なデジタル社会の実現に大きく貢献することになります。

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