ロシアに50日以内に制裁関税、停戦で合意しなければ=トランプ大統領
(VOVWORLD) -このところ、アメリカのトランプ大統領は、ウクライナへの攻撃を続けるロシアに強い不満を示していて、ウクライナへの兵器の供与や新たな関税措置を表明することで、ロシアに対する圧力強化に踏み出した形です。
(写真:THX/TTXVN) |
トランプ大統領は、ウクライナとの軍事衝突を続けるロシアが50日以内に停戦に応じなければ、厳しい関税措置をとると表明しました。ロシアの製品を輸入する国に対してアメリカが関税を課すとしていて、ロシアに対する圧力強化に踏み出した形です。
ウクライナ各地でロシア軍の無人機などによる攻撃が繰り返されるなか、トランプ大統領は14日、ウクライナから要望されていた防空システム「パトリオット」を含む兵器をNATO=北大西洋条約機構を通じて供与すると表明しました。
また、ロシアが50日以内にウクライナとの停戦に応じない場合「非常に厳しい関税を課す。およそ100%の関税、『2次関税』と呼ばれるものだ」と述べ、新たな関税措置をとると表明しました。
トランプ大統領が言及した「2次関税」は、ロシアの製品を輸入する国に対してアメリカが関税を課すというもので、制裁的な意味合いがあるとみられます。
この日、トランプ大統領は、「2次関税」の対象など詳細について言及しませんでしたが、欧米の制裁を受けるロシアは、中国やインドなどに原油や天然ガスを輸出して主な収入源としており、こうした国を視野に入れている可能性があります。
アメリカのメディア、ブルームバーグは、アメリカのウィテカーNATO大使が記者団に対し計画されている措置は事実上、ロシアから原油を購入している国々に対する2次制裁となると述べたと伝えています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、停戦の実現に向けたロシアとの直接協議を翌週に行うことを、ロシア側に提案したと明らかにしました。
ウクライナがロシア側に停戦に向けた直接協議を提案する中、ロシア大統領府の報道官は「プーチン大統領は問題の解決をなるべく早く平和的に進めたい考えを何度も述べてきた」と前向きな姿勢を示す一方、「重要なのは目標を達成することだ」としてロシア側の立場は変えない考えを強調しました。