ロシア・ウクライナ紛争終結に向けた合意交渉促進に向けた取り組み

(VOVWORLD) - 先週、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ和平の最新案を巡り、米国のウィトコフ特使とモスクワのロシア大統領府で協議を行いました。

協議終了後、ロシア大統領府は協議は「非常に有意義だったものの、和平案では合意に至らなかった」と明らかにしました。

交渉に同席したウシャコフ大統領補佐官(外交政策担当)はモスクワで記者団に、協議は約5時間に及び、「建設的で非常に有益」だったが、領土支配という最大の争点で「まだ妥結に至っていない」と発言しました。「米側の提案には、おおむね受け入れ可能と思われるものもあるが、議論が必要だ。提示された文言の一部は受け入れられず、調整作業は続く」と述べました。同氏はまた、プーチン氏とトランプ氏の会談の可能性について、交渉の「進展具合次第だ」と語りました。ロシア側は、当初の和平案に加え、米国から4つの文書を受け取ったとし、双方とも協議を続ける意向を示したといいます。「ロシア側と米国側の双方に、まだ行うべき多くの作業が残っている」と述べました。

米国務省は5日、米国とウクライナによる高官協議に関する声明を発表しました。4、5両日に行った協議で、米ウクライナが「安全保障措置の枠組み」について合意したと説明しました。

協議は米南部フロリダ州マイアミで実施されました。米国からウィットコフ中東担当特使とトランプ氏の娘婿クシュナー氏が参加しました。ウクライナはウメロフ国家安全保障・国防会議書記らが出席しました。国務省によりますと米ウクライナは、和平合意に向けた進展が、戦闘停止を含む「長期的な平和にロシアが真剣に関与する準備があるかどうかにかかっている」との認識で一致しました。

声明はウクライナへの安保措置の枠組みに合意したとし、「持続的な平和を維持するために必要な抑止力についても議論した」と説明しました。米ウクライナ間の経済協力や、ウクライナの戦後復興計画についても検討したといいます。

アメリカとの交渉を進めるほか、ウクライナ側はヨーロッパからの政治的および外交的な支援を得るためにも努力しています。ロシアとの和平案を巡りアメリカとウクライナの高官協議が続くなか、ゼレンスキー大統領は8日にロンドンを訪問し、イギリスやフランスなどの首脳と協議する見通しです。

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