国連総会 対立と分断に支配される

(VOVWORLD) - 先週、ニューヨークの国連本部で、第79回国連総会UNGA-79のハイレベル・ウィークが9月24日から30日まで開催されました。
国連総会 対立と分断に支配される - ảnh 1(写真:REUTERS/David 'Dee' Delgado)

今年は「誰一人取り残さない- 平和の促進、持続可能な開発、そして今日と将来世代の人間の尊厳のために共に行動を」をテーマに意見交換が行われました。

第79回国連総会のハイレベル・ウィークを前に、多くの国や国際機関の指導者たちが、9月22日〜23日にアメリカ・ニューヨークの国連本部で初めて開催された「未来サミット」に参加しました。国連が主催したこのサミットでは、「未来協定」が採択され、より公正で包摂的かつ持続可能な未来の世界の構築に向けた56の行動コミットメントが盛り込まれました。これは、21世紀における新たなグローバル・ガバナンスの形成と構築を目指す国連の戦略において、重要な節目とされています。

しかし、その直後に開催されたUNGA-79ハイレベル・ウィークでは、国際社会は平和および国際安全保障に関する一連の重要課題について、深刻な意見の対立と分断を露呈しました。具体的には、レバノンにおけるイスラエルとヒズボラの全面的な対立の激化、ウクライナおよびガザ地区における紛争の行き詰まりの見通し、スーダンにおける人道危機などが含まれます。

UNGA-79での演説において、アメリカやイギリス、フランス、ロシア、イランなどの各国首脳は、互いの外交および防衛政策について公然と指摘し合いました。

レバノン情勢の緊張に関連して、9月25日、フランスとアメリカは、関係各側が交渉し、外交的解決策を模索できるよう、21日間の停戦を提案する共同声明を発表しました。しかし、この提案はイスラエル側によって拒否されました。

ウクライナの紛争に関しては、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がUNGA-79の傍らで新たな和平案に向けた演説や外交的な働きかけを行いましたが、目立った進展は見られませんでした。

意見の対立と分断がUNGA-79を支配する中で、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、現在の国際社会の主要な制度、特に国連安全保障理事会や国際金融システムを含む、グローバルな制度の改革の緊急性を強調しました。

現在世界での紛争を巡る議論に加えて、UNGA-79では、国際社会が今後取り組むべき優先課題についても協議が行われました。中でも注目されたのは、気候変動に対する新たな野心的アジェンダの構築や、2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための取り組みを加速させる努力であるとしています。

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