（写真：THX/TTXVN）

ロシアとウクライナとの戦争を巡り、トランプ米政権から、一時停戦の実現に向けて前向きな発言が相次いでいるとしています。プーチン露大統領と13日に会談したウィットコフ中東担当特使は16日、「今後数週間で何らかの合意が得られると期待している」と説明しました。今週に米露首脳による電話協議が行われるとの見通しも示しました。ルビオ米国務長官も「近い将来何らかの発表ができることを望んでいる」と述べました。

米国とウクライナは11日にサウジアラビアで行われた高官協議で30日間の一時停戦に合意しました。ただ、プーチン氏は即時の一時停戦には否定的な姿勢を示しています。 ウィットコフ氏は16日のCNNテレビのインタビューで、2月のサウジアラビアでの米露高官による協議に触れ、「それ以前は両者の考えは大きく隔たっていた」と説明しました。その上で「この協議は本当に前向きないくつかの成果があった。そして、プーチン氏との（13日の）会談も同様に前向きなものだった。意見の差は縮まってきている」と説明しました。

また、司会者がロシア側の要求として、ウクライナが越境攻撃中の露西部クルスク州でのウクライナ軍の降伏▽ロシアが占領したウクライナの地域がウクライナのものではないとの国際的な承認▽ウクライナ軍の動員能力の制限▽西側諸国からのウクライナへの軍事支援の停止と平和維持部隊の派遣の禁止――について正確かどうかを尋ねると、ウィットコフ氏は「その説明が完全に正確だとは言えない」と述べました。 ウィットコフ氏はロシアとウクライナだけでなく、英仏やフィンランド、ノルウェーなどの欧州各国とも協議を進めていると説明しました。「まだ話し合われるべきことはたくさんあるが、（米露の）両大統領は今週、前向きな話し合いを行うことになると思う」と期待を示しました。 ルビオ氏は16日のCBSテレビの番組で、「第1段階」として停戦を実施し、「第2段階」で恒久的な戦争終結に向けてシャトル外交も含めた交渉を行う計画だと説明しました。「第2段階は誰も簡単だとは言わないが、第1段階を通り過ぎなければ、第2段階はない。（第1段階が）実現すると仮定して、我々は取り組んでいる」と述べました。

ウォルツ米大統領補佐官（国家安全保障問題担当）も16日のABCテレビで「プーチン氏からは一時停戦について間違いなく検討していると聞いている」と明かしました。

現在、ウクライナの同盟国である欧州諸国は、停戦合意が達成する場合にウクライナへの安全保障支援に関する会議を連続して行っているとしいます。また、アメリカに対しロシアが30日間の停戦提案を受け入れるよう、さらに強い圧力をかけるよう呼びかけています。