イスラエルの空爆後、レバノン南部のジブキン地区から立ち上る煙（写真：Getty）

パレスチナのガザ地区でイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエル軍は15日、イエメンからミサイルが発射され、防空システムで対応したと発表しました。ハマスに連帯を示すイエメンの反政府勢力がミサイルの発射を認めていて、紛争の拡大が懸念されます。

パレスチナのメディアは15日、イスラエル軍がガザ地区北部と中部の難民キャンプに攻撃を行い、住民4人が死亡し、複数のけが人が出ていると伝えました。

一方、イスラエル北部では、イスラエル軍と隣国レバノンに拠点を置くイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で、連日、攻撃の応酬が続いていて、イスラエル軍は14日、ヒズボラの複数の関連施設を攻撃したと発表しました。

こうした中、イスラエル軍は15日、「ミサイル1発がイエメンからイスラエルに向けて発射され、防空システムによる迎撃の措置が取られた」と発表しました。

イスラエル軍によりますと、迎撃ミサイルの破片がイスラエル中部の駅などで確認されたほか、火災が発生しましたが、けが人はいないということです。

ハマスに連帯を示すイエメンの反政府勢力フーシ派は15日、声明を発表し、「敵の軍事施設を目標に作戦を行った。新型の極超音速ミサイルを使い、作戦は成功した」などと主張しました。

その上で、「イスラエルはさらなる攻撃を覚悟しなければならない」と攻撃を続けることを示唆していて、紛争の拡大が懸念されています。（NHK）