ロシア 軍事演習を開始 核戦力を誇示 欧米などけん制
(VOVWORLD) - ロシアのプーチン大統領は29日、核兵器の搭載が可能な弾道ミサイルの発射などの軍事演習を開始したと明らかにし、核戦力を誇示することで対立を深める欧米などを強くけん制する狙いがあるものと見られます。
ロシアのプーチン大統領(写真:THX/TTXVN) |
プーチン大統領は29日、「戦略的抑止力の訓練を開始する。弾道ミサイルと巡航ミサイルを実際に発射する」と述べ、核兵器の搭載が可能な弾道ミサイルなどの軍事演習を開始したと明らかにしました。
その上で「地政学的な緊張が高まり、新たな外的脅威やリスクが出現してきていることを考えると、戦略兵力は近代的で、常に戦闘に使用できる状態で保有しておくことが重要だ」と述べ、演習の意義を強調しました。
ロシア国防省は29日、演習の結果を発表し、ロシア北部のプレセツク宇宙基地から大陸間弾道ミサイル「ヤルス」を発射したほか、北西部のバレンツ海やオホーツク海の原子力潜水艦から弾道ミサイル「シネワ」と「ブラワ」を発射したなどとしています。
ロシア国防省は「演習で想定した任務は完全に達成され、すべてのミサイルが目標に到達した」として成果を強調しました。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、今回の演習は事前に計画された定期的なものだとしていますが、核戦力を誇示することでウクライナ情勢をめぐって対立を深める欧米などを強くけん制する狙いがあるものと見られます。(NHK)