欧州での熱波確率上昇に関する報告、温暖化の持続によるもの
(VOVWORLD) - 昨年、スペイン、フランス、イタリア、ギリシャの一部地域では、過酷な熱ストレスが最高10日間に及ぶ日があり、体感温度が摂氏46度を超える状況も見られました。
フランス・パリのトロカデロ広場の噴水で涼む人々=AFP/TTXVN |
EU=欧州連合の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)とWMO=世界気象機関は22日、気候変動による気温上昇の持続が、欧州において健康に害を及ぼす程度の熱波が生じる確率を高めているとの報告を発表しました。
この報告は昨年の過酷な気象に言及しており、例えば7月の熱波では、南欧の41%が熱ストレスが「強い」、「非常に強い」、または「過酷」な地域に分類され、これまでで最も広い範囲で強い熱ストレスが観測されました。
過酷な熱波は、屋外労働者や高齢者、心臓疾患や糖尿病などの持病を抱える人々に特に危険をもたらします。昨年、スペイン、フランス、イタリア、ギリシャの一部地域では、過酷な熱ストレスが最高10日間に及ぶ日があり、体感温度が摂氏46度を超える状況も見られました。これは、熱中症やその他の健康被害を防ぐための対策が必要な水準です。
報告によりますと、過去20年間で欧州における熱波関連の死亡率が約30%増加しています。昨年は、統計が開始されて以来最も暑い年となりました。異常な熱波の主な原因は温室効果ガスの排出であり、エルニーニョ現象も一因とされています。
また、欧州は世界の大陸の中で最も急速に温暖化が進んでいる地域の一つです。(ロイター)