最年少から最年長へバトン 「国民の怒りに対処」―仏新首相
(VOVWORLD) - バルニエ氏は首相府での就任演説で、国民が7月の総選挙で示した「怒りや苦しみに可能な限り対処する」と述べ、これまでのマクロン政権からの変化を強調しました。
フランスのバルニエ新首相(写真:THX/TTXVN) |
フランスのバルニエ新首相は5日、マクロン大統領による任命を受け、アタル前首相から職務を引き継ぎました。1958年に始まった第5共和制の首相で、アタル氏は最年少、バルニエ氏は最年長の首相となり、パリの首相府でのバトンタッチの様子が大きく報じられました。
バルニエ氏は首相府での就任演説で、国民が7月の総選挙で示した「怒りや苦しみに可能な限り対処する」と述べ、これまでのマクロン政権からの変化を強調しました。左派、中道、極右の三陣営が対立する下院を念頭に、「全ての政治勢力を尊重しなければならない」と語り、各党と協調していく姿勢をアピールしました。
バルニエ氏は2017年から2020年にかけて行われたイギリスのEU=欧州連合の離脱交渉でEU側の首席交渉官を務め、その手腕で広く知られています。豊富な政治経験と温厚な性格から、「フランスのジョー・バイデン」とも称され、2021年には70歳でフランス大統領選への出馬を目指した経緯もあります。
一方、1月に就任してからわずか8カ月での退任となったアタル氏は「短過ぎる。不満があることも隠さない」と心情を吐露しました。それでも、「フランスの政治は病んでいるが、党派主義を克服できれば治癒は可能だ」と語り、バルニエ氏にエールを送りました。(時事通信)