日中外相会談 水産物輸入再開など懸案めぐり意見交換か
(VOVWORLD) - 日本の岩屋外務大臣は訪問先の中国で王毅外相と会談しました。建設的で安定的な日中関係の構築に向けた対応などをめぐって意見を交わすとともに、日本産水産物の早期の輸入再開など、両国間の懸案について、日本の立場を伝えたものとみられます。
日本の外務大臣としては、去年4月以来、1年8か月ぶりに中国を訪れた岩屋外務大臣は日本時間の昼すぎからおよそ3時間、王毅外相と対面では初めての会談を行いました。
冒頭、岩屋大臣は「課題と懸案を減らし、協力と連携を増やす一歩を記し、日中関係が発展してよかったと両国国民が思えるような関係を、ぜひ構築したい。地域と国際社会の平和と繁栄を求めて、ともに責任を果たしていくことが重要で『戦略的互恵関係』という考え方は、そこに要諦がある」と述べました。
王毅外相は会談の冒頭、「中国と日本は隣国で、両国関係の意義は2国間を超えている。関係が安定すれば、アジアはさらに安定する。アジアが安定することで世界でより重要な役割を果たすことになる」と述べました。
その上で「中国は日本とともに戦略的互恵関係の正しい位置づけを堅持し、協力のパートナーとして互いに脅威を与えないという重要な共通認識を守ることを望む。両国関係を正しい軌道に沿って健全かつ安定的に発展させていく」と述べ両国関係を安定させることの重要性を強調しました。
会談で、両外相は、建設的で安定的な日中関係の構築に向けた対応に加え、王毅外相による日本訪問の時期をめぐって、意見を交わしたものとみられます。
また、岩屋大臣は、日本産水産物の早期の輸入再開や、現地の日本人の安全確保など、両国間の懸案について、日本の立場を伝えるとともに、ロシアと軍事協力を進める北朝鮮情勢などに関しても、協議したものとみられます。(NHK)