COP29、観光業の気候対策推進 50カ国余が行動宣言に署名
(VOVWORLD) - 観光業は特に新興国において、政府の外貨収入の大きな割合を占めることが多く、ハリケーンや熱波、干ばつなどの気象現象による影響を大きく受ける分野でもあります。
ドイツにある石炭火力発電所(写真:AFP/TTXVN) |
アゼルバイジャンの首都バクーで開催されている第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)において、世界の観光業をより環境に優しいものにするための行動宣言に、50カ国以上の政府が署名しました。国連は20日、この取り組みを大きな成果として評価しました。
国連世界観光機関のゾリツァ・ウロシェビッチ事務局長は記者会見で、「COP29において、国連気候変動対策会議の行動アジェンダに初めて観光産業対策が盛り込まれるという歴史的な節目を達成した」と述べました。
観光産業は、世界の国内総生産(GDP)の3%を占め、温室効果ガス排出量の8.8%を占めているとされています。今回の「観光における気候変動対策強化に関するバクー宣言」に署名した国々は、気候変動対策を策定する際に、観光分野を考慮する必要性を認識することが求められています。
観光業は特に新興国において、政府の外貨収入の大きな割合を占めることが多く、ハリケーンや熱波、干ばつなどの気象現象による影響を大きく受ける分野でもあります。
また、ホテル業界の国際団体「ワールド・サステナブル・ホスピタリティ・アライアンス」も、今回の宣言採択に際し、業界全体の温室効果ガス排出量や水消費、廃棄物、エネルギー使用などのデータを測定・報告するための取り組みを提示しました。(ロイター)