EU、高関税回避へ米国との交渉を優先 対抗措置も視野に

(VOVWORLD) - 欧州連合(EU)の閣僚は14日、アメリカのトランプ大統領が発表したEU製品に対する30%の関税導入を回避するため、アメリカとの交渉を優先することで合意しました。
EU、高関税回避へ米国との交渉を優先 対抗措置も視野に - ảnh 1EUのシェフチョビッチ欧州委員(貿易・経済安全保障担当)、2025年7月14日、ベルギー・ブリュッセルで開催されるEU外務理事会を前に、EUとアメリカの関係について報道陣に語る(写真:REUTERS/Yves Herman)

EUのシェフチョビッチ欧州委員(貿易・経済安全保障担当)は、アメリカとの交渉は「双方にとって良い結果」に近づいていると感じていたものの、新たな関税の脅威が「新たな力学」を生み出したと指摘しました。30%の関税が課されれば従来の貿易がほぼ不可能となり、サプライチェーンに大きな打撃が及び、EUとアメリカの双方に悪影響が出ることになると述べました。

シェフチョビッチ委員は、EU貿易担当閣僚会議の前に記者団に対し、「従ってこの極めてネガティブなシナリオを防ぐため、われわれはあらゆることをしなければなりません」と強調しました。

アメリカの担当者は交渉継続に前向きであるとみられますが、EUとしては対抗措置も含め、あらゆる事態に備える必要があると訴えました。

欧州委員会は、210億ユーロ(245億ドル)相当のアメリカ製品に対するEUの関税導入案を一時停止することを提案しています。

デンマークのラスムセン外相は、対抗措置を講じるのは時期尚早との見解を示し、この点でEUが結束を保つことを期待すると述べました。一方で、「われわれはあらゆる手段を使えるよう準備を整えるべきです。平和を望むなら戦争に備えなければなりません。われわれはまさにその状況にあると思います」と語りました。

フランスのサンマルタン貿易担当相は、アメリカのサービスを標的にすることや、「反威圧措置(ACI)」を活用することも検討すべきとの考えを示しました。「トランプ氏が望むこの力の均衡は、反撃能力を示さなければならない力の均衡です」と述べました。

ACIは、EU加盟国に政策変更を迫る経済的圧力をかける第三国に対して、EUが報復措置を取ることを可能にする枠組みです。(ロイター)

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