ベトナムの国連平和維持活動への参加10年間 振り返る
(VOVWORLD) - 5月27日はベトナムが国連平和維持活動に参加してから10周年となりました。これは党と国家の国防外交と国際統合に関する路線を現実化するものです。
この10年間、ベトナムの士官や兵士の国連平和維持活動への主体的な参加は国際社会におけるベトナムの地位と役割の向上に前向きな貢献をしてきました。ベトナムは人民公安兵士7人を含む延べ800人の士官や兵士を国連中東アフリカ、南スーダン共和国ミッションやアビエ暫定治安部隊、および国連本部に派遣しました。
10年間にわたる国連平和維持活動への参加
タン大佐 写真提供:qdnd.vn |
10年間にわたり、国連平和維持活動に参加したベトナムの平和維持部隊は多くの成果を収めてきました。2014年5月27日、ベトナム平和維持局の前身であるベトナム平和維持センターが発足しました。同年、ベトナムは国連南スーダンミッションに2人の士官を派遣しました。4年後の2018年、国連が定める医療基準であるベトナムのレベル2の第1次野戦病院が設立されたほか、ベトナム平和維持局がベトナム・国連・および1つのパートナーの3者によるアジア太平洋地域の4つの国際訓練センターの一つに認定されました。また、2020年、ベトナムはアジア太平洋地域の平和維持センター協会の議長国を務めました。
国防省・平和維持局長のファム・ミン・タン大佐は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ベトナムの平和維持部隊は団体、および個人の2つの形で参加しています。個人としては作戦参謀の士官や訓練参謀の士官、軍事監視員、民間軍事調整官、コミュニケーション担当者などを派遣しました。一方、団体としては2018年、国連南スーダンミッションでレベル2の第1次野戦病院をはじめて設立しました。同病院はミッションのスタッフの健康ケアのほか、住民の診療治療を無料で行いました。また、2022年、アビエ暫定治安部隊に63人の兵士から構成される第1次工兵部隊をはじめて派遣しました」
多国籍な環境で国際法、国際条約の履行や衝突の解決、女性・子どもの保護などの活動に携わることにより、ベトナムの士官や兵士の業務能力の向上が図られました。先ほどの国防省・平和維持局長のファム・ミン・タン大佐は次のように語りました。
(テープ)
「私たちは多くのことを学びました。第1、外国の専門家の育成を受け、ベトナムの幹部の業務能力が向上したこと。第2、彼らはアフリカの過酷な環境で鍛えられたということです。また、各国の軍隊と経験共有を行い、ベトナム軍隊の健全化に貢献しました」
国際社会 世界平和へのベトナムの貢献を認める
国連の平和維持活動に参加してきたベトナムの幹部、兵士はベトナムの共産党、政府、および、国連から委託された任務を立派に果たしました。特に、アビエイ暫定治安部隊ミッションに派遣された工兵部隊と国連南スーダン共和国ミッションのレベル2の野戦病院は、地元での道路建設や学校の改修、井戸の掘削を支援したり、無料の健康相談や医薬品の提供などを行ったりしました。
ボランティア活動における大きな成果により、ベトナムの工兵部隊がUNISFA=国連アビエイ暫定治安部隊ミッション司令官、地方行政府、アビエイ地域の人々から高評を得ています。UNISFAミッションの司令部の代表2人は次のように語りました。
(テープ)
「国連の平和維持活動でベトナムが達成した成果は顕著なもので、ほかの国々の手本となっています。UNISFAミッションにおいても、ベトナム工兵部隊は著しい成果を収めました。また、ベトナムの幹部と兵士は地元の人々と良い関係を結んでいます」
(テープ)
「ベトナムの幹部と兵士は効率よく働きました。皆さんが行ったことは地元の人々の心に良い印象を残しました」
そのため、国連平和維持活動に参加した多くのベトナムの幹部と兵士は国連安全保障理事会からメダルや表彰状を受けました。ベトナムの国連平和維持活動への参加は、国際統合と国連との協力に重要な節目を記すものとなっています。この10年間に達成された素晴らしい成果は、人道的かつ崇高な意義がある国連平和維持活動への参加におけるベトナムの大きな努力を示すと言えることでしょう。