フランス大統領、中国に関税の可能性を警告 対EU貿易黒字の是正求める

(VOVWORLD) - フランスのマクロン大統領は、先週の中国訪問の際、中国が欧州連合(EU)に対する貿易黒字を削減する措置を取らなければ、EUが関税を課す可能性があると警告していたことを明らかにしました。

マクロン大統領は訪中時、中国に対し、世界貿易の「持続不可能」な不均衡の是正や、地政学・環境分野での協力強化を求めました。

マクロン大統領は3日に掲載された仏紙レゼコー日曜版のインタビューで、「中国は特にわれわれからの輸入を大幅に減らしたことで自国の顧客をつぶしているため、中国の貿易黒字は持続不可能だと彼らに説明しようとした」と述べました。そのうえで、「彼らが対応しなければ、われわれ欧州は今後数カ月で、アメリカに倣って中国製品に関税を課すなど強力な措置を取らざるを得なくなると伝えた」と話しました。

EUの対中国のモノの貿易赤字は2019年以降、約60%拡大しています。

マクロン大統領はインタビューで、欧州の産業はアメリカの保護主義と「欧州の産業・イノベーションモデルの核心に打撃を与えている」中国の間に挟まれ、厳しい立場にあると指摘し、「欧州産業にとってこれは生死に関わる問題だ」と述べました。

また、欧州側が半導体製造装置の輸出規制を解除し、中国側がレアアース輸出規制を撤廃するなど、中国に対してより融和的なアプローチを模索していると説明しました。

さらにマクロン大統領は、中国企業に対し欧州への投資を呼びかけ、「欧州に価値と機会を創出する」よう求めました。(ロイター)

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