(VOVWORLD) - 先週、ホルムズ海峡は世界のエネルギー市場および海上安全保障の注目の的となりました。
中東地域の緊張が高まり、商船への攻撃、海上輸送の混乱、そして石油市場の大きな変動を引き起こしたためです。
北はイラン、南はオマーンとアラブ首長国連邦に挟まれた幅39kmのホルムズ海峡は、毎日世界の石油の5分の1が流れる航路です。何十年もの間、ここは戦略的なチョークポイントであり、世界のエネルギー安全保障における重要な脆弱性と見なされてきました。ホルムズ海峡、ペルシャ湾およびオマーン湾周辺の安全保障情勢は、複数のタンカーや貨物船が攻撃を受けたことにより、緊張が一層高まっています。歴史上初めて、ホルムズ海峡は事実上閉鎖されたのです。その後、世界のエネルギー安全保障のルールが永久に変化し、エネルギーの確保と取引の方法がリアルタイムで塗り替えられました。
この狭い通路を流れるものの規模を見れば、その重要性を無視することはできません。ホルムズ海峡では1日あたり約2,090万バレルの原油が取り扱われており、これは海上輸送される原油の27%を占め、さらに世界の液化天然ガスの20%、世界の肥料輸送の3分の1を占めています。
サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、パイプラインに部分的に頼ることができるだけで、その能力は日量約260万バレルと、通常海峡を通過する量のほんの一部に過ぎません。すべてのLNGは例外なく船で輸送され、パイプラインに代わるものはありません。先週の火曜日、イラクのルメイラ油田は、同地域の貯蔵能力を使い果たしたため、操業停止を余儀なくされました。同日、カタールエナジー社はラスラファンでのLNG生産を停止し、事実上、国家経済全体が凍結されました。72時間以内に、ヨーロッパの天然ガス価格は1メガワット時あたり30ユーロ(34ドル)から60ユーロ以上に急騰し、3,000隻以上の船舶が立ち往生しました。
そのような状況の中で、いくつかの国や国際機関は市場を支援するため、戦略的石油備蓄を活用する措置を実施しました。アメリカエネルギー省は、戦略石油備蓄(SPR)から1億7,200万バレルの原油を放出すると発表し、その計画は約120日間にわたって実施される予定です。
経済的影響と並行して、同地域の軍事および外交情勢にも注目すべき動きが見られています。アメリカのドナルド・トランプ大統領は、中国、フランス、日本、韓国、英国などの国々に対し、ホルムズ海峡で商船を保護するための海上連合への参加を呼びかけました。しかし、多くの国はこの提案に慎重な姿勢を示し、部隊派遣の決定を下す前に十分に検討する意向を示しています。
一方、イランはホルムズ海峡が完全に閉鎖されているわけではないと強調する一方で、アメリカ、イスラエルおよびその同盟国の船舶が標的となる可能性があると警告しました。テヘランはまた、イランに対する軍事行動に関与しない限り、他国の船舶はこの航路を通過することが可能であるとも述べています。