6月の米製造業生産0.1%上昇 高関税の影響続く

(VOVWORLD) - アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が16日に発表した6月の鉱工業生産は、前の月と比べて0.3%上昇しました。5月まで2か月連続で横ばいが続いていましたが、回復傾向が見られました。前年同月比では0.7%の上昇となりました。
6月の米製造業生産0.1%上昇 高関税の影響続く - ảnh 1アメリカ・ワシントンD.C.にあるアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の本部(写真:REUTERS/Sarah Silbiger)

このうち、製造業生産指数は前の月と比べて0.1%上昇し、ロイターがまとめたエコノミストによる「横ばい」との予想を上回りました。前年同月比では0.8%の上昇となっています。ただし、トランプ大統領が実施した鉄鋼とアルミニウムへの50%、自動車や関連部品への25%の追加関税を含む高関税措置の影響が、依然として製造業に影を落としています。

トランプ大統領は、8月1日からメキシコや日本、カナダ、ブラジル、欧州連合(EU)などの輸入品に対する関税を引き上げる方針も示していて、これらの関税がアメリカの産業基盤を復活させるために必要だと主張しています。一方、エコノミストらは、生産コストや人件費の高さが制約要因となっており、短期間での回復は難しいと指摘しています。

6月の鉱業生産は0.3%低下しました。公益事業は、熱波によってエアコンの需要が急増したことから、2.8%上昇しました。

製造業の内訳では、耐久財は横ばいでした。自動車および同部品は2.6%低下した一方、航空宇宙・輸送機器が1.6%、一次金属が3.1%それぞれ上昇しました。非耐久財は石油・石炭製品の伸びを受けて、0.3%上昇しました。

2025年4~6月期の鉱工業生産は、前年同期比で1.1%の上昇となり、1~3月期の4.3%からは減速しました。製造業生産は、4~6月期が2.1%の上昇で、1~3月期の3.7%からやや鈍化しました。

6月の鉱工業部門の設備稼働率は77.6%で、5月の77.5%からわずかに上昇しましたが、長期平均を2.0ポイント下回る水準です。製造業の稼働率は76.9%で、こちらも平均水準を1.3ポイント下回っています。(ロイター)

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