WTO、ワクチン特許権の一時放棄巡り議論継続へ

(VOVWORLD) - WTO=世界貿易機関は9日、新型コロナウイルスワクチンの特許権の一時放棄を巡り、議論の継続を決めました。8~9日に開いた会合で決めました。7月21~22日に開く一般理事会で一定の方向性を示すことを目指すとしています。
WTO、ワクチン特許権の一時放棄巡り議論継続へ - ảnh 1        (写真:THX/TTXVN)

新型コロナのワクチンを巡っては、インドと南アフリカが2020年10月、途上国でも安価に生産が可能になるよう、製薬会社が持つ特許の一時放棄を求める提案をWTOに提出しました。その後、一時放棄の期間を「少なくとも3年間」とする修正案を出しましたが、製薬大手を抱えるEU=欧州連合やイギリスのほか日本なども、メーカーの開発意欲がそがれるなどとして反対しています。

EUは4日、生産国による輸出規制を最小限にとどめたり、メーカーに途上国への供給を具体的に約束させたりして分配の強化を図るべきだとの提案をWTOに提出しました。一定の条件下で特許保有者の同意なしに特許を使った生産を認めるWTOの規定も利用可能としました。EU案にはイギリスやスイス、韓国が賛同を示しました。

ワクチン特許の一時放棄は、アメリカが「異例の時には異例の手続きが求められる」とインドや南アを支持する姿勢に転じ、賛同は60カ国超になっています。(毎日新聞)

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