イスラエルによるソマリランド承認に批判相次ぐ アフリカ・アラブ諸国が反発
(VOVWORLD) - エジプト外務省によりますと、各国外相は、イスラエルの措置は国際平和と安全保障への脅威になるとの認識で一致し、ソマリアの領土の一体性を全面的に支持する立場を改めて確認しました。
2025年12月27日、イスラエルがソマリランドを独立国家として世界で初めて承認したことを受け、ソマリア・モガディシュで喜びを表す市民(写真:REUTERS/Feisal Omar) |
アフリカのソマリアから一方的に独立を宣言したソマリランド共和国を、イスラエルが世界で初めて国家として承認したことを受け、各地で波紋が広がっています。ソマリアはもとより、アフリカ諸国やアラブ諸国からも反発の声が上がっています。
ソマリア政府は、イスラエルの動きについて「不法な一歩」であり、主権に対する「意図的な攻撃」だとして強く非難しました。
エジプトのアブデルアーティー外相は26日のイスラエルの発表を受け、ソマリア、トルコ、ジブチの外相と電話会談を行いました。エジプト外務省によりますと、各国外相は、イスラエルの措置は国際平和と安全保障への脅威になるとの認識で一致し、ソマリアの領土の一体性を全面的に支持する立場を改めて確認しました。
アフリカ連合(AU)も、ソマリランドの国家承認を認めない姿勢を示し、ソマリアの統一に対する「揺るぎないコミットメント」を再確認しています。
ナイジェリア政府は声明で、ソマリアの憲法秩序を損なういかなる行動も「強く非難する」としたうえで、他国に対し、ソマリア領土の一部を独立国として承認しないよう呼びかけました。
また、欧州連合(EU)も、ソマリアの統一を尊重するよう求めるとともに、ソマリアとソマリランドの双方に対し、「意味のある対話」を行うよう促しています。(ロイター)