(VOVWORLD) -イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの軍事衝突を巡り、国連総会は２７日、 「持続的な人道目的の休戦」を求める決議を１２０カ国の圧倒的多数による賛成で採択しました。こうした中、イスラエル軍はガザ地区に対する「地上作戦の拡大」を発表しています。
 （写真：THX/TTXVN） |
国連加盟国はイスラエルとハマスの戦争について、「敵対行為の停止につながる持続的な人道目的の休戦」を求める決議に賛成票を投じました。要求は人道支援物資がガザ地区内の民間人に届けられることを念頭に置きます。
投票結果を受け、会議場は拍手喝采に包まれました。イスラエルと同様に決議を厳しく批判した米国など１４カ国は反対票を投じました。
これまでも停戦や人道目的の休戦を求める決議がより強力な権限を持つ安全保障理事会に提出されていましたが、これらは相次いで否決されていました。
決議は「敵対行為の停止につながる即時かつ持続的な人道目的の休戦」に加え、「即時にして完全、持続的かつ安全で妨害もされない人道目的のアクセス」も求める内容です。イスラエルに対してはガザ北部からの避難命令を撤回するよう要求しています。
この他「不法に捕らえられた全民間人の即時かつ無条件の解放」も求めていますが、拘束している側をハマスとは名指ししていません。
国連総会での投票は政治的に重要な意味を持ちますが、法的拘束力はありません。また当該の危機をどのように解決するかについて、世界的な合意も得られてはいません。
米国とその同盟国は、ハマスを明確に非難していないとして決議の内容を批判しました。ハマスを厳しく糾弾したカナダによる修正案は否決されました。
イスラエルのエルダン国連大使は、決議の採択を国連にとっての「屈辱の日」と呼んだ上で、「残忍なテロリストを名指しすることはこの組織の義務だ。彼らを空虚な言葉の陰に隠してはならない。なぜ殺人者たちの肩を持つのか」と述べました。（CNN)