カナダ トルドー首相 辞任の意向表明 少数与党 支持率低迷
(VOVWORLD) - カナダのトルドー首相が、6日、首相を辞任する意向を表明しました。在任期間は9年を超えますが、物価高への対応などで支持率の低迷が続き、党内外で強まる辞任圧力を受けたものとみられます。
カナダのトルドー首相(写真:ロイター) |
カナダのトルドー首相は6日、首都オタワで記者会見を開き「最善を尽くしてきたが、議会は数か月間、機能停止状態が続いている」と述べたうえで、首相を辞任する意向を表明しました。
あわせて、少数与党・自由党の党首も辞任する考えを示し、自由党は近く党首選挙を行って後継を選ぶことになります。
父親も首相を務めたトルドー氏は、2015年の総選挙で勝利してカナダ史上2番目の若さとなる43歳で首相に就任しました。
在任期間は9年を超え、G7・主要7か国の現職の首脳としては最長です。
しかし、住宅価格の高騰など物価高への対応で批判を受け、野党側が今月にも不信任案を提出する構えを見せ少数与党の中、可決される公算が高まっていました。
また、アメリカのトランプ次期大統領がカナダからの輸入製品に25%の関税を課す意向を示したことへの対応をめぐって副首相兼財務相が反発して辞任するなど与党内からの圧力も強まっていました。
カナダで先月末に行われた世論調査では、トルドー氏の支持率は就任以来、最低となる22%まで低下していたほか、自由党の支持率も16%と、最大野党・保守党の45%から大きく引き離されていました。(NHK)