(写真:ロイター)
(NHK) イギリスを拠点に内戦の情報を収集している「シリア人権監視団」によりますと、12日に発効したアサド政権と反政府勢力の停戦は、今もおおむね守られているということです。
一方、食料不足など、危機的な状況が続く北部のアレッポへの支援物資の搬入をめぐっては、国連などのトラック40台がトルコとの国境付近から先に進めない状態が続いています。その理由について、国連は、政権側による通行の許可が出ていないことや、反政府勢力がアレッポにつながる幹線道路からの撤収に応じていないことを挙げています。
一方、人権監視団によりますと、政権側はこの幹線道路からの撤収を始めたということです。内戦の調停に当たっている国連のデミストラ特使は15日、記者会見で、「戦闘が収まっているこの時間をむだにはできない」と述べ、支援物資を届けるため双方に迅速な対応を促すとともに、それぞれに影響力を持つアメリカとロシアの役割にも期待を示しました。