写真撮影：Tri Dung

現地時間の2日午前、大統領府で行われた歓迎式後、トー・ラム党書記長・国家主席とヒギンズ大統領は共同主催で両国代表団の会談を行いました。

席上、トー・ラム党書記長・国家主席はアイルランドとの友好と多面的な協力を重視すると強調し、アイルランドがグリーン成長、気候変動対応、環境保護、情報技術、DX＝デジタルトランスフォーメーション、持続可能な開発などの優先分野でベトナムに対する開発援助の供与を継続するよう希望を表明しました。また、両者は各レベルの訪問団の往来を促進し、既存の協力メカニズムを効率化することで一致しました。この機に、トー・ラム党書記長・国家主席は在アイルランドベトナム大使館の設立手続きを進めていると明らかにしました。

貿易・投資協力について、両者はベトナム・EU＝欧州連合の自由貿易協定を活用し、貿易・投資連携を促進するとともに、両国の産業界を支援し、2026年までに、両国の貿易額を50億ドルに引き上げる目標の達成に取り組む必要があると強調しました。さらに、教育、中でも質の高い人材の開発、科学研究、イノベーションなどの分野で協力を強化し、草の根外交や文化・芸術、観光分野での協力や地方間の協力を促進し、それぞれの国の社会経済発展に貢献することで合意しました。

ヒギンズ大統領はベトナム・EU投資保護協定の批准の加速に関するベトナムの提案に賛同するとともに、ベトナムがアイルランドの高品質の農産物や食品の輸出に便宜を図るよう希望を表明しました。

そして、会談で、双方はウクライナや中東情勢などについて協議し、当事者に対し、一般人の保護や対話の促進、国際法、および国連憲章の基本原則による紛争の平和的解決を呼びかける一方、グローバルな試練への対応や食糧安全保障、サプライチェーンの確保を中心に多国間の場で協力を強化することで一致しました。また、ベトナム東部海域（南シナ海）の平和、安定、安全保障の確保や国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約に基づく紛争の平和的解決に関するASEANのスタンスに対する支持を表明しました。