バイデン大統領 退任前に演説 各国との協調の重視を呼びかけ
(VOVWORLD) -アメリカのバイデン大統領は、今月20日の退任を前に外交政策について演説しました。
(写真:ロイター) |
アジアやヨーロッパを中心に多国間の連携を強化してきたと成果を強調し、トランプ次期大統領がアメリカ第一主義を掲げていることを念頭に、各国との協調を重視するべきだと呼びかけました。バイデン大統領は13日、国務省で職員などを前にみずからの政権の外交を振り返り演説しました。
この中で「4年前と比べて、アメリカと同盟国は強くなり、敵対する国や競争相手の国は弱くなった」と述べた上で、アジア太平洋地域については「中国の挑発的な行為に対抗し、勢力の均衡を取り戻すため、既存のパートナーシップを強化し、新たな枠組みを構築した」として、日本、アメリカ、韓国の3か国の連携の枠組みを立ち上げたことなどを例に挙げて成果を強調しました。
そして、ヨーロッパなどでも多国間連携により安全保障の強化や経済の活性化につながったとしてアメリカ第一主義を掲げているトランプ次期大統領を念頭に各国との協調を重視するべきだと呼びかけました。
そして、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦と人質の解放をめぐる協議については、前日からイスラエルのネタニヤフ首相や、仲介国のカタールの首脳らと相次いで電話で会談しているとした上で「長年の公職での経験を通じて、私は決して、絶対にあきらめないということを学んだ。協議の完了のために私たちは懸命に取り組んでいる」と述べ、残り1週間となった任期の最後まで停戦の実現のため、力を尽くす姿勢を強調しました。(NHK)