ハマス幹部殺害でガザ停戦とん挫の恐れ、カタールとエジプトが警告
(VOVWORLD) - エジプト外務省は声明で、過去2日間の「イスラエル側のエスカレーション」でガザ停戦に向けた取り組みが危険にさらされたと指摘しました。
戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの停戦交渉でアメリカと共に仲介役を果たしているカタールとエジプトは7月31日、イスラム組織ハマスのイスマイル・ハニヤ最高指導者が殺害されたことを受け、停戦交渉がとん挫する恐れがあると警告しました。
カタールのムハンマド首相兼外相は「一方が他方の交渉担当者を暗殺した場合、どのように調停できるのか疑問に思う」とし、「平和には真剣なパートナーと、人命軽視に反対する世界的な姿勢が必要だ」とXに投稿しました。
ムハンマド氏はこの日、アメリカのブリンケン国務長官と電話会談を行い、停戦に向けた取り組みの継続について協議しました。
エジプト外務省は声明で、過去2日間の「イスラエル側のエスカレーション」でガザ停戦に向けた取り組みが危険にさらされたと指摘し、「イスラエル側に事態鎮静化に向けた政治的意思がないことが示された」とし、「エジプトを含むパートナー国のガザ停戦に向けた懸命な努力が無駄になる」と述べました。
こうした中、イスラエル政府報道官は記者会見で、交渉に引き続き尽力する姿勢を表明し、「協議は継続されており、イスラエルは協議の成功に尽力している」と述べました。
イスラエルのガラント国防相はこの日、アメリカのオースティン国防長官と電話会談を行い、ガザ地区での戦闘に絡む人質解放に向けた合意に取り組むことの重要性を強調しました。(ロイター)