ユーロ圏GDP、第4四半期は横ばい 景気回復の遅れ懸念

(VOVWORLD) - ユーロ圏経済は過去2年間低迷しており、エネルギーコストの上昇や政府の財政余力の不足が産業活動に影響を及ぼしています。
ユーロ圏GDP、第4四半期は横ばい 景気回復の遅れ懸念 - ảnh 1ドイツ・ベルリンのスーパーマーケットで買い物をする男性(写真:THX/TTXVN)

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日に発表した2024年第4四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)の速報値は、前期比で横ばいとなりました。市場予想の0.1%増を下回り、個人消費の低迷が景気回復の遅れにつながるとの懸念が強まっています。

ユーロ圏経済は過去2年間低迷しており、エネルギーコストの上昇や政府の財政余力の不足が産業活動に影響を及ぼしています。また、家計の貯蓄率の上昇が消費の抑制要因となっています。加えて、労働市場の軟化やアメリカとの貿易摩擦への懸念も圧迫要因となっています。

今回のGDP成長率が市場予想を下回った背景には、アイルランド経済の1.3%のマイナス成長が影響したとの指摘もあります。アイルランドは多くのハイテク企業や製薬会社が拠点を置くため、GDP統計が変動しやすい傾向があります。

ユーロ圏の第4四半期のGDPは前年同期比で0.9%増となり、市場予想の1.0%増を下回りました。国別では、ドイツとフランスがマイナス成長、イタリアはゼロ成長、スペインは0.8%の成長を記録しました。

また、同時に発表された2024年12月のユーロ圏の失業率は6.3%となり、前月の6.2%から悪化しました。労働市場の先行き不透明感が改めて浮き彫りとなっています。(ロイター)

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