対立のイスラエルとレバノン 海上境界線画定へ協議開始で合意

(VOVWORLD) -対立関係にあるイスラエルとレバノンの両政府はアメリカの仲介のもと、海上の境界線の画定に向けて協議を開始することで合意したと発表しました。休戦状態にある両国の協議が実現すればおよそ30年ぶりだということで関係改善につながるのかが焦点です。

イスラエル外務省は1日、アメリカの仲介のもと、東地中海における境界線の画定に向け、レバノンとの間で直接、協議を開始することで合意したと発表しました。協議についてイスラエルのメディアは、今月中旬以降、レバノン南部の国連施設で行われる見通しだとしています。

また、レバノンの大統領府もイスラエルと協議することを認めたうえで、「アメリカ側が誠実な仲介を続けることを望む」として公平な仲介を求めました。

対立のイスラエルとレバノン 海上境界線画定へ協議開始で合意 - ảnh 1   レバノン国民議会のベリ議長=Bilal Hussein/AP

一方、レバノン側で合意を主導した国民議会のベッリ議長は、陸の国境線についても話し合うと主張するなど、イスラエル側の説明との間に食い違いもみられます。


東地中海では近年、巨大なガス田が相次いで見つかり開発が進められていますが、イスラエルとレバノンの間では海上の境界線が画定しておらず、互いに開発する権利を主張しています。

両国をめぐっては、2006年にイスラエルが国境を越えて侵攻するなど長年に渡り対立関係にあり、現在も休戦状態にあります。このためイスラエル政府は、正式な協議が実現すればおよそ30年ぶりだとしています。

中東では、アメリカの仲介によってイスラエルと、アラブ諸国との間で関係改善が進んでいて、レバノンとの協議もこうした動きにつながるのかが焦点です。(NHK)

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