欧州で新たな熱波 一部で気温44度、森林火災で死者も
(VOVWORLD) - 欧州の一部では新たな熱波が発生し、気温が40度を超えています。スペイン、ポルトガル、ギリシャ、トルコ、バルカン半島では森林火災が相次ぎ、消防士らが12日、消火活動に当たりました。
2025年8月11日、スペイン・コンゴスタでの山火事で、家屋の横で炎が燃え上がる(写真:REUTERS/Susana Vera) |
科学者は、地球温暖化の影響で地中海地域の夏がより暑く乾燥していると指摘しており、森林火災は年々増加しているほか、「火災旋風」が発生する例もあるということです。ポルトガルのアツ市長は、3件の火災が発生した事態について「われわれは生きたまま焼かれている。こんなことは続けられない」と訴えました。
スペインのマドリード近郊では、馬小屋で作業していた男性が火災に巻き込まれて死亡しました。カタルーニャ自治州では、果実を収穫していたハンガリー出身の61歳の季節労働者が熱中症によるものとみられる死亡が確認されました。アルバニアでも火災により男性が死亡しています。
また、イベリア半島最南端のタリファでは、ユーカリや松林で発生したとみられる火災が拡大し、2000人以上が避難しました。スペイン国立気象局(AEMET)によりますと、国内の一部地域では気温が44度に達しており、少雨と強風により火災の危険性が一層高まると予想されています。
欧州では現在、アルバニア、モンテネグロ、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの各国当局が熱中症警報を発令しています。(ロイター)