欧州議会、EU防衛産業向け17億ドル投資計画を承認
(VOVWORLD) - 欧州議会は25日、域内の防衛産業に15億ユーロ(17億ドル)を投資する「欧州防衛産業プログラム(EDIP)」を承認したと発表しました。
EDIPは、2022年のロシアによるウクライナへの軍事行動を受けて欧州で広がった再軍備の動きを背景に、欧州の防衛力を強化し、生産の合理化を図ることを目的としています。
このプログラムは2027年まで実施される予定で、資金を確保するためには、防衛製品の部品コストの少なくとも65%をEUまたはパートナー諸国内で調達する必要があるとしています。
欧州議会のメツォラ議長はXへの投稿で、EDIPがEUの防衛産業を強化し、共同調達や共同製造を促進し、ウクライナに対するEUの支援拡大にも活用されると述べました。
各国政府はEDIPの投資対象などを巡って議論を続けてきました。フランスは欧州産業を後押しするため厳格な「欧州製品優先」ルールを主張した一方、オランダなどはアメリカやイギリスなどからの武器調達を可能にする柔軟な扱いを求めていました。
欧州議会の承認は、EU加盟27カ国による承認前の立法手続きの最終段階であり、加盟国の承認は形式的なものになる見通しです。(ロイター)