米、対イラン包囲網を強化=タンカー攻撃契機に「最大圧力」

【時事】日本などのタンカー2隻がホルムズ海峡近くで攻撃された問題で、アメリカのトランプ政権は、イランの責任追及を国際社会に求めていく方針です。

アメリカが離脱したイラン核合意の維持を目指す欧州諸国などは、これまで圧力強化に及び腰でしたが、トランプ政権はタンカー攻撃を奇貨として「最大限の圧力」による国際包囲網を強化したい考えとみられます。

トランプ大統領は14日、FOXニュースでのインタビューで、タンカー攻撃は「イランがやった」と非難しました。米軍が前日公開した精鋭部隊、革命防衛隊のものとされる巡視艇がタンカーに接舷する動画が証拠だと主張しました。

その一方で「イランが交渉の席に戻りたいなら、われわれもそうしたい」と語りました。軍事衝突でなく、圧力強化でイランに対話を受け入れさせたい考えもにじませました。

一方、グテレス国連事務総長は、タンカー攻撃の調査は「独立した団体が事実関係を検証するしかないのは明白だ」と述べ、「イランの責任」とするアメリカの主張受け入れには慎重な構えを示しました。さらに中国やロシアはイランを擁護する可能性が高く、アメリカの望む対イラン国際包囲網が形成されるかは不透明です。


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