(VOVWORLD) - 韓国の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は15日、内乱首謀などの容疑で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を逮捕したと発表しました。
尹大統領が「非常戒厳」を宣布してから43日目の出来事で、現職大統領が捜査機関によって逮捕されるのは韓国憲政史上初めてのことです。
今月3日に行われた逮捕状執行の初回試みは失敗しましたが、今回の執行は2回目で成功しました。公捜処は同日午前10時33分に尹大統領に対する逮捕状を執行したと明らかにしました。また、大統領警護処は、尹大統領が漢南洞の官邸から公捜処へ出発したことを公表しました。
今回の逮捕状執行には、公捜処と警察国家捜査本部の非常戒厳特別捜査団(特捜団)による合同捜査本部が動員され、公捜処の捜査官と警察機動隊54部隊(約3200人)が参加しました。早朝から官邸周辺での執行作業が進められました。
捜査部隊は官邸に至る第3の防御線を突破した後、官邸の正門が開かれ、公捜処と警察の部隊は大きな抵抗を受けることなく第1防御線と第2防御線も突破しました。
官邸内部への進入を実現するため、刑事機動隊は官邸近くの梅峰山(メボンサン)進入路に移動し、警護処が設置した車両バリケードを突破するため、はしごを動員して有刺鉄線を除去するなどの作業を行いました。
さらに、警察は同日、キム・ソンフン大統領警護処次長に対しても逮捕状を提示したと伝えられています。
今回の事件は韓国社会に大きな衝撃を与えており、今後の展開が注目されています。(AFP通信)