サンジウ族の文字の維持に貢献した夫婦

(VOVWORLD) -ラッダー集落は住民の90%以上がサンジウ族ですが、独自の文字を読み書きできる人は多くありません。しかし、この4年間、チンさんの小さな自宅で開かれる教室は、村民にとって身近なものとなりました。
サンジウ族の文字の維持に貢献した夫婦 - ảnh 1

ベトナム北部タイグエン省のタンクオン村ラッダー集落に住むチュオン・ヴァン・チンさん夫妻は、過去4年以上にわたり、地元の住民に少数民族サンジウ族の「ハン・ノム」文字を無償で教えています。この教室は多くの参加者を集め、お茶の産地として知られるこの地の伝統文化の保存と、ベトナム文化の多様化に貢献しています。

ラッダー集落は住民の90%以上がサンジウ族ですが、独自の文字を読み書きできる人は多くありません。しかし、この4年間、チンさんの小さな自宅で開かれる教室は、村民にとって身近なものとなりました。夏休み期間中は週3回、および新学期が始まると毎週日曜日に、雨の日も風の日も休まず開講されています。75歳を超えたチンさんは、一文字一文字を丁寧に教え、サンジウ族の生活習慣や風習についても深く説いています。
サンジウ族の文字の維持に貢献した夫婦 - ảnh 2

チンさんは次のように明らかにしました。

(テープ) 
 「1990年以降に生まれた世代は、民族の言葉を話せなくなり、文字や風習も知らなくなっています。文字が消えてしまうのではないかと危惧し、資料を集め、子供たちのために無償の教室を立ち上げました。サンジウ族のルーツとアイデンティティを後の世代に繋いでいきたいのです」
開講当初は、現代の生活に追われる若者や、農作業に忙しい大人が集まるのか不安視する声もありました。しかし、予想に反して教室には多くの受講生が集まっています。ラッダー集落だけでなく近隣からも参加があり、最高齢は60代、最年少は8歳と幅広い世代が共に学んでいます。受講生のコメントをお聴きください。
 (テープ)
 「私たちは皆、この活動を心から喜んで支持しています。特に子供たちが学ぶことで、将来サンジウ族の言葉が廃れることがなくなると安心しています」
(テープ)
「自分の民族の文字を守り、サンジウ族の文化を多くの人に広めていきたいです」
授業の時間になると、チンさん夫妻は農作業の手を止め、家を整えて住民を迎え入れます。妻のダオ・ティ・サンさんは、いつも丁寧にお茶を淹れ、机を準備して夫を支えています。
サンジウ族の文字の維持に貢献した夫婦 - ảnh 3

チンさんの奥さんダオ・ティ・サンさんは次のように述べています。

(テープ)
 「子供たちはとても熱心に通っており、多い日は20人ほど集まります。たとえ生徒が1人であっても、夫は教え続けています。私はそんな夫を側で支えることができて幸せですし、子供たちから元気をもらっています」
現在、タンクオン村ではサンジウ族の文字を読み書きできる人が着実に増えています。チンさんの情熱は、単に文字を教えるだけでなく、地域の文化活動に「火を灯し」、次世代へベトナム民族共同体の文化的価値を伝える大きな役割を果たしています。
(テープ)
「健康が許す限り、子供たちに教え続けるために全力を尽くしたいです」
こうした熱意を胸に、チンさんはサンジウ族の文化を守り続けています。チンさんの小さな教室は、単に文字を保存する場所にとどまりません。地元の文化芸術活動の「火を絶やさず、次世代へとつなぐ」役割を担っています。こうした取り組みを通じて、若い世代がサンジウ族、そしてベトナムに共存している各民族の文化価値への理解を深める一助となっています。

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