クメール族のゾイ寺の五音音楽団

(VOVWORLD) -子どもに五音音楽を教えるのはクメール族の伝統的文化を保存するためのものです。

南部ソクチャン省にあるゾイ寺は一年中、クメール族独特の五音音楽のが寺院の境内で演奏され、響き渡っています。これはゾイ寺に楽しい雰囲気を作り出しています。

クメール族のゾイ寺の五音音楽団 - ảnh 1

現場の音

これはゾイ寺内の休憩室から響いてくる音色です。6,7才のクメール族の少年たちが楽器を奏でています。それは7才から13才までのお坊さんです。彼らはゾイ寺で修行しながら、音楽を習うのです。音楽を教える教師ラム・ミン・クオン( Lam Minh Cuong) さんは次のように語りました。

(テープ)

「少年たちは音楽を習いながら、観光客に音楽を奏でます。子供たちが音楽を習うのは早いです。一ヶ月間で10数曲の演奏ができるようになります。子どもに五音音楽を教えるのはクメール族の伝統的文化を保存するためのものです」

五音音楽はクメール語で、「フレン・ピンピート」(Phleng Pinpeat)と呼ばれます。5種類の素材で作られた楽器が五つの音色を出す音楽という意味です。その楽器は、銅製の楽器、鉄製の楽器、木琴、皮革製の打楽器と竹製の笛のような吹奏楽器です。そして、一楽団は7つから9つの楽器を使いこなすのが一般的です。

五音音楽には最も印象的な楽器は銅製楽器と言えます。この銅製楽器は、16個のドラ(銅鑼)からなるクオントムという楽器です。演奏するとき、演奏者は2本のバチでドラを叩きます。ドラの厚さにより、音色が変わります。

現場の音 

これはクメール族の少年たちがドラを演奏している音色です。また、ゾイ寺の境内には、40才から70才までの男性が他の五音音楽を奏でています。

現場の音

クメール族のゾイ寺の五音音楽団 - ảnh 2

この楽団のメンバーの一人であるチン・ティン( Trinh Tien) さんによりますと、クメール族の人々はこの音楽を平穏を祈る儀式に演奏されます。チン・ティンさんの話です。

(テープ)

「この楽器はクメール族の言葉で「クム」( Cum) と呼ばれ、36本の弦琴でベトナム語で「タム・タップ・ルック」( Tam Thap Luc) 、あそこは、ベトナムの弓奏楽器、筒型でほっそりとした胴体が特徴。蛇皮をはってある「ダン・コー」( Dan Co) 、椰子の実の胴体に木の板を張ってある「ダン・ガオ」( Dan Gao) です。五音音楽には他に、多くの楽器がありますが、今は、このような楽器を奏でる職人が居なくなりました。私の楽団は神様を供養する儀式や観光客のために、毎日ここに奏でます。これはクメール族の文化をピーアールすることも狙いです」

クメール族の音楽の他、五音音楽を利用して、チンティンさんの楽団は多数民族キン族や中国の曲を始め、世界各国の音楽を奏でることもできます。

現場の音

ラオス音楽の音色がゾイ寺の中に響き渡っています。その音色を聴くとゾイ寺を訪れる人々はクメール族の独特な文化的価値をある程度理解することができるでしょう。


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