「ベトナムの科挙試験のルート」観光ツアー

(VOVWORLD) -北部ハイズオン省は向学心が高く、かつての封建時代の科挙試験の合格者が全国で最も多い地方として知られてきました。これは史書だけでなく、多くの歴史遺跡においても記されています。
「ベトナムの科挙試験のルート」観光ツアー - ảnh 1マオディエンという文廟

現在、ハイズオン省では歴史、文化遺跡、景勝地合わせて3200か所があり、その中で、多くの遺跡がかつてのタンロン都であるハノイの東部にあるハイズオン省の向学心の高い伝統と密接に繋がっています。これらの遺跡はいずれも「ベトナムの科挙試験のルート」という観光ツアーの企画に役立っています。

この観光ツアーに参加する観光客はハイズオン省ビンザン県にある“博士の村”と呼ばれたモーチャク村、カムザン県にあるマオディエンという文廟、ナムサック県にある両国の科挙試験に最高の点数を獲得した人物であるマク・ディン・チをまつる神社、チーリン県にあるチュー・バン・アンという先生とグエン・ティ・ズエという女性博士をまつる神社などを見学できます。

現場の音 

旧正月テトが明け、カムザンにあるマオディエンという文廟は多くの観光客で賑わいます。マオディエン文廟は、今から5世紀前に建立され、ハイズオン省に住む人々は科挙試験を受けるため、ここにやってきました。16世紀に、この文廟はハイズオン省だけでなく、北部ホン川デルタ地域の受験場所となってきました。この文廟は封建時代の人材育成に大きく貢献しました。ベトナムの歴代の封建時代の科挙試験の合格者およそ3千人のうち、ハイズオン省出身の数はおよそ600人にのぼりました。マオディエンという文廟遺跡管理委員会のハ・クアン・タイン委員長のように語りました。

(テープ)

「昨年、この文廟を訪れた観光客の数は延べ2万5千人に上っており、その中で、ハイズオン省のほか、北部港湾都市ハイフォンやクアンニン省、フンイエン省など近隣にある各省や市の観光客もいます。マオディエンという文廟を訪れる観光客は封建時代の科挙試験の歴史を理解できるようになります」

「ベトナムの科挙試験のルート」観光ツアー - ảnh 2「ベトナムの科挙試験のルート」という観光ツアーに参加している生徒、学生

「ベトナムの科挙試験のルート」という観光ツアーは「2021年~2030年におけるハイズオン省の質の高い観光開発」計画案と2030年のビジョンに作成された観光商品です。近年、ハイズオン省の文化観光部門は関連各地方や旅行会社と連携して、この観光ツアーを効果的に実施してきました。ハイズオン省と近隣の多くの地方の学校はこの観光ツアーに参加するとともに、生徒たちに向学心の高い伝統を教育してきました。ハイズオン省ビンザン県フンタン小学校のファム・テイ・バオ校長は次のように語りました。

(テープ)  

「生徒たちはとても楽しんでいます。彼らはこの観光ツアーに熱心に参加しました。この観光ツアーを通じて、生徒たちが故郷の向学心の高い伝統を理解した上で、先人の伝統を継承するため、今後も学習に全力を尽くす意識を持つようになりました」

科挙試験にかかわる遺跡を見学することはハイズオン省ならではの観光商品です。そのため、ハイズオン省は国内外の観光客に対し、「ベトナムの科挙試験のルート」という観光ツアーを幅広くPRしてきました。ハイズオン省ビンザン県の文化情報課のドゥ・バン・ザン課長は次のように語りました。

(テープ)

「ハイズオン省の教育局と文化スポーツ観光省はこの観光商品をさらにPRするため緊密に連携する必要があります。生徒、学生が地元の伝統を深く理解できるように、ハイズオン省の学校はさらに取り組まなければなりません」

観光客がハイズオン省にある科挙試験にかかわる遺跡を見学することは先人の向学心の高い伝統をさらに理解し、学習や生活に新しいモチベーションが生まれることでしょう。

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