ベトナム中部にあるクアンビン省、クアンチ省、トアテエェンフエ省、クアンナム省、ダナン市は観光スポットが豊富に潜在し、これらの地方をつなぐ交通網や複数の港湾、国際空港が十分に整備されていることから、互いに連携して「ベトナム中部の遺産ルート」という観光商品を企画しています。この連携は中部各省だけでなく、ベトナムの観光業全体の新型コロナ収束後の回復に寄与するとされています。

ホイアン旧市街（写真：TTXVN）

この数年で、「ベトナム中部の遺産ルート」はベトナム観光業の有力な観光スポットとなってきました。遺産ルートにはユネスコ＝国連教育科学文化機関により世界自然遺産に認定されたフォンニャケバン国立公園、ユネスコの世界文化遺産に認定された古都フエ、ホイアン旧市街、ミーソン遺跡、フエ宮廷音楽ニャーニャックなどがあります。

そのほか、これらの地方を訪れる観光客は数多くの美しいリゾート地と歴史遺跡を見学することもできます。クアンビン省観光局のダン・ドン・ハ副局長は次のように語りました。

（テープ） 

「我々は国家管理、共通の観光商品づくりなどで緊密に連携しています。そのほか、観光分野での人材育成でも互いに連携したり、経験の共有をしたりしています」

この遺産ルートにある5つの地方はいずれも世界遺産を有するだけでなく、国際空港や5つ星の豪華な船が寄港できる港湾、全国各地とラオスやタイを結ぶ交通網が整備され、交通の便に恵まれています。

古都フエの宮廷（写真：Minh Duy）

新型コロナウイルス感染症が発生する前、この地方の観光は急速に発展し、年間、およそ２千万～2千5百万人の観光客が訪れました。観光総局のハー・バン・シエウ副総局長は次のように語りました。

（テープ） 

「新型コロナの抑制にともない、「ベトナム中部の遺産ルート」には多くの新しい観光商品や観光サービスが登場してきました。私たちは各旅行会社の活動に有益な条件を提示しようと取り組んできたこれらの地方の観光管理機関の努力を高く評価しています」

フォンニャ洞窟の探検（写真：nhandan.vn）

「ベトナム中部の遺産ルート」上の5つの地方はマリンツーリズム、レクリエーションツーリズム、スポーツツーリズム、エコロジカルツーリズムなど様々な観光商品を提供しており、今後も観光客に選ばれる有力な観光地となることでしょう。