北部ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群・神聖な土地

(VOVWORLD) -ハノイに隣接しているハイズオン省北東にあるチーリン町に位置するコンソン・キエップバック( Con Son Kiep Bac) 遺跡は仏教、儒教、道教にまつわる遺跡群とベトナムの文化人にまつわる遺跡群が含まれています。
北部ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群・神聖な土地 - ảnh 1キェップバック神社

ハノイからおよそ80キロ離れたところにはキェップバック神社があります。ここは13世紀に、ベトナムの有名な軍事指揮官であるチャン・フン・ダオが北方からの侵略者との戦いに参加した兵士を訓練する場所や食糧備蓄所でした。

この神社は3回にわたり、北方からの侵略者を撃退した軍師チャン・フン・ダオの生涯に密接にかかわっています。歴史学者タン・バー・ホアインさんは次のように語りました。

(テープ)

「軍師チャン・フン・ダオは北方からの元軍を一回目に撃退した後、現在、キェップバック神社が置かれる場所で、兵士を集結しました。ここは6本の川の交差点であり、平野部に行っても、海に行っても便利であるからです。特に、ここから当時の都であるタンロンまでの距離は50キロしかありません。特に、元軍の二回目と三回目の侵略で、キェップバック地区で、軍師チャン・フン・ダオの兵士と敵軍との激しい戦いが行われました。」

軍師チャン・フン・ダオが1300年9月5日に死去してから、当時の人々は軍師チャン・フン・ダオを祀るため、このキェップバック神社を建立したのです。

北部ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群・神聖な土地 - ảnh 2コンソン寺

一方、キェップバック神社からおよそ7キロ離れたところにコンソン寺があります。これはチュクラムという大乗仏教の一派である禅宗の中心地の一つです。

コンソン寺は11世紀に建立され、13世紀に改修・拡張されました。コンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のグエン・バン・クオン 副委員長は次のように語りました。 

(テープ) 

「現在、コンソン寺は16基の石碑が保存されています。最も古いのは14世紀からのもので、12基の石碑は17世紀から18世紀末までのものです。これらの石碑はコンソン遺跡の文化価値を示しています。封建時代の多くの王様はこの遺跡を参拝する神聖な場所にしました。」

現在、東北部クアンニン省とハイズオン省、および、バクザン省の3省はコンソン・キエップバック遺跡群とイエントゥ遺跡群および同地の文化的景観の世界遺産登録に向けて、2022年中に、ユネスコ=国連教育科学文化機関に申請書類を提出するため、書類の完備を急いでいます。

毎年、コンソン寺では2つの祭りが行われます。これらは禅宗の創始者の一人であるフェン・クアン禅師を祭るための春祭りと世界文化人として認定されたグェンチャイを祭る秋祭りです。

コンソン・キエップバック遺跡群は歴史的価値がある他、落ち着いた美しさを持っており、観光客を魅了することでしょう。

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