ベンチェ省の気候変動対応

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ベンチェ省は、南部メコンデルタのメコン川下流に位置しており、全長65キロの海岸と数多くの河川を擁しています。そのため、ベンチェ省は気候変動と海面上昇による深刻な被害を受けています。現在、ベンチェ省はデンマークの援助による気候変動対応プロジェクトを試験的に行っています。

この10年間、気候変動と海面上昇の影響により、ベンチェ省の海沿いに住む18万人あまりの人々は、生活用水不足の状態に陥っています。また、毎年、同省では、数万平方メートルの土地が崩れることから、数千世帯の家屋が流出しました。こうした状況を前に、地元の行政と住民は、気候変動による影響を最小限にするために努力してきました。デンマーク政府の援助と地方の予算を得て、ベンチェ省は気候変動に対応する堤防やダム、生活用水生産工場、海水淡水化プラント施設など多くの工事を建設してきました。これらの建設工事は適切な効果をもたらしてきました。例えば、5箇所の堤防やダムは10ヘクタールに及ぶ農業生産用地の塩分削減、生活と生産用水の供給に寄与しています。その結果、ベンチェ省の海沿い地域における生活用水問題は一歩ずつ改善されるようになっています。タク・フ県ザオ・タク村に住むホ・バン・フォク農民は次のように語りました。

(テープ)

「現在、我が家は生活用水を十分に使えるようになりました。井戸水は日常生活に、雨水貯留槽は飲食に利用されています。この10年間、干ばつは長くとも1ヶ月続いていましたが、生活用水は全く問題なかったんですよ。」

その一方で、ベンチェ省は、ビン・ダイ県タン・チ村に、淡水供給の為、塩水遡上(そじょう)防止(せき)を、チョ・ラク県ソン・ディン村に洪水防止堤防を建設しました。その他、バライ ダムの建設、バライ川底を浚渫して、淡水池にしました。気候変動に対応するプロジェクトの実施により、現在、同省は自然災害を軽減させられるようになりました。

ベンチェ省人民委員会のカオ・バン・チョン副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「ベンチェ省の各部門はいずれも、気候変動の対応行動計画を貫徹しており、順調に実現しました。これらの計画は、経済社会発展の遂行を両立して行なわれています。」

2020年までに、海面が12センチ上昇すれば、ベンチェ省では全省の13%に占める272平方キロメートルの面積が浸水状態にあると予測されています。気候変動の状態が複雑に推移している背景の中、ベンチェ省の行政と住民は積極的に対応策をとっています。

ビンダイ県洪水防止指導委員会のレ・バン・ラ副委員長は次のように明らかにしました。

(テープ) l

「ビンダイ県は気候変動に対応する為には沢山の仕事をしなければなりません。それは先ず、沿岸堤防、テェン川沿い堤防を引き続き整備する事です。次に、塩水濃度が高い地域に住む家庭に、淡水貯留槽作りを働きかけます。その他、各企業に沿海地域に生活用水生産工場の建設を呼びかけることです。そして、気候変動対策として、植林運動を行ないます。」

ベンチェ省の行政と住民の努力は、自然災害の軽減に寄与することでしょう。

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